10 cm NbW 40

10 cm ネーベルヴェルファー 40 (10 cm NbW 40)

10 cm ネーベルヴェルファー 40（NbW 40）は、第二次世界大戦でドイツ国防軍により使用された重迫撃砲です。この兵器は化学兵器戦用に設計され、実戦においてその能力を発揮しました。その前のモデルである10 cm NbW 35と比べて、射程がほぼ2倍に延伸されており、具体的には非常に優れた命中精度を誇っていました。しかし、その射程の向上には代償が伴い、重量が800kgに達することとなりました。このため、牽引時に使用する車輪が標準装備として必要となりました。

NbW 40はドイツ陸軍にとって一時的な装備に過ぎず、運用が継続されたものの、1941年にはより高性能な代替兵器が登場しました。その多連装ロケットランチャーである15 cm NbW 41や28/32 cm NbW 41は、重迫撃砲の利点をさらに高め、新たな戦術に基づいて設計されています。これにより、伝統的な迫撃砲からより効果的な火力支援が可能となりました。

とはいえ、NbW 40も依然として戦局において重要な役割を果たしました。特に、敵に対する圧力を増すための支援兵器として、通常の迫撃砲としての運用が続けられました。重迫撃砲の設計は、戦場での要求に応じて進化を続け、砲兵部隊においてその性能が評価され続けました。

また、NbW 40はその名からも示されるように、ネーベルヴェルファーという名前が与えられており、これは「霧の発射器」を意味します。この名前は、特にその化学兵器としての使用の背景を反映しています。実際、化学兵器は戦争において効果的な手段として用いられることが多く、その使用は国際的な議論を呼ぶものでした。

このように、10 cm ネーベルヴェルファー 40は、単なる重迫撃砲という枠を超えて、第二次世界大戦における技術革新の一端を象徴する存在とも言えます。その設計においては、多くの戦略的要素が組み込まれており、結果的に戦争に影響を与えた要因の一つとなりました。また、戦後の砲兵システムの進化にも影響を与える重要なモデルとされ、現在でもその歴史的価値は認知されています。

参考文献

• - Gander, Terry and Chamberlain, Peter. Weapons of the Third Reich: An Encyclopedic Survey of All Small Arms, Artillery and Special Weapons of the German Land Forces 1939-1945. New York: Doubleday, 1979. ISBN 0-385-15090-3

関連項目

• - ネーベルヴェルファー
• - 10 cm NbW 35
• - 九四式軽迫撃砲 / M2 107mm迫撃砲

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