13 (忌み数)

13という数字の忌避の背景と文化的影響

西洋文化において、13は特に忌避される数字の一つです。この「13恐怖症」は、ギリシャ語で「triskaidekaphobia」と呼ばれ、数に対する恐怖感を表しています。日本でも同様に避けられることがあるとされていますが、その根拠や影響は文化によって異なります。

13を忌み数とする由来

13が忌み数とされる理由は明確ではありませんが、いくつかの説があります。

未知数説

この説では、初期の人間が手指の10本と両足の2本で数を計算し、合計12までが自然な範囲と考えたため、12を越える13は本能的に「未知の数」と捉えられ、恐れられたとされています。

非調和的な数説

古代では暦や時間を整えるために12の基数が使われていました。生活において12がさまざまな形で使われているため、そこに加わる13は調和を乱す存在と見なされ、不吉とされました。

宗教的要因説

北欧神話では、12神の宴に招かれざる13人目の客ロキが現れ、彼が引き起こした出来事（バルドルの死）が後の混乱の原因とされています。また、キリスト教においては、イエスを裏切った弟子ユダが最初の晩餐で13番目の席に座っていたことが知られています。これにより、13は特に不吉な象徴として広まりました。

社会・風習への影響

西洋の多くの建物では、13階が存在しないことが一般的です。例えば、12階の次は「12A」と呼ばれたり、飛ばされて14階になることが多いです。また、病院やホテルでも同様の処理が行われています。この数字にまつわるタブーは広範囲に及び、航空機の座席番号や、街の住所においても同様の扱いを受けることが多いです。

特定の文化における試み

第二次世界大戦中、アメリカやドイツで新型の戦闘機に13という番号を避ける傾向がありました。また、アポロ13号の事故などは、この数字に関連した不運とされることが多いです。

日本における不吉な数

日本でも、13は不吉にされることがあり、特に様々な風習がその背後にはあります。たとえば、山小屋や船に13人が集まった際に14人目を作るための伝統的な習慣があるなど、13人を避けるための行いが存在します。加えて、歴史的に12人の数に対して13は嫌老けとして扱われてきました。「十三塚」や「十三重塔」なども忌み数としての扱いを受けることがあるのです。

他の文化における解釈

興味深いことに、中国など一部地域では、13が縁起のよい数字とされています。「十三」の発音が「実生」に似ているため、吉数として扱われるケースもあります。外国ではアメリカが建国時に13の州から始まったため、歴史的に吉数とされていた時期も存在します。しかし、何度かの不幸や迷信の影響を受け、現在では忌み数に転じています。

結論

13にまつわる迷信は、その文化の歴史や信仰心から生まれるものです。そのため、同じ数字でも異なる文化では全く逆の意味を持つこともあります。私たちの日常生活においても、少なからずこの数字を避ける風習があることに気づくでしょう。13が目の前に現れるとき、様々な文化的背景を思い起こすことができるのかもしれません。

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