13日の金曜日 (1980年の映画)

13日の金曜日（Friday the 13th）

概要

『13日の金曜日』は、1980年に公開されたアメリカのスラッシャー映画で、監督はショーン・S・カニンガム、製作も同氏が手がけています。脚本はヴィクター・ミラーが担当し、主要キャストにはベッツィ・パーマー、エイドリアン・キング、ケヴィン・ベーコンなどが含まれています。この作品は、廃墟となったサマーキャンプを再開しようとした若者たちが予期せぬ恐怖に直面するという物語です。

背景と制作

『13日の金曜日』は、ジョン・カーペンター監督の『ハロウィン』の成功に触発され、1979年初頭にショーン・S・カニンガムがヴィクター・ミラーと共に企画が進められました。最初に考えられた仮題は『A Long Night at Camp Blood』でしたが、カニンガムが「13日の金曜日」というタイトルを提案し、最終的にこのタイトルが採用されました。撮影は1979年の夏にニュージャージー州で行われ、最終的な予算は約55万ドルでした。

映画が公開される前に、パラマウント・ピクチャーズが国内配給権を獲得し、1980年5月9日には全米で公開されました。初週の興行成績は581万ドルに達し、世界中での総興行収入は5,980万ドルを超えました。

映画の特徴

本作は、当時のホラー映画界でも特有な特徴を持っています。特に、暴力描写が強烈であり、一部の視聴者には物議を醸しましたが、キャラクターの描写やサスペンスには高い評価を得た点もあります。特殊効果デザインを担当したトム・サヴィーニが手がけた恐怖の演出が、作品の引きつける部分を作り出しています。

批評と評価

公開時の批評家からの反応は様々で、サスペンスや演技については肯定的な見解が見られましたが、暴力描写については否定的な意見も多く寄せられました。特に、ロサンゼルス・タイムズのリンダ・グロスは「退屈な若者向けホラー」とし、バラエティ誌は「タイトル以外に価値がない」と辛辣な評価を下しました。

その一方で、映画に対するカルト的人気が生まれ、続編が製作されることとなります。さらには、2003年に『フレディVSジェイソン』、2009年にはリブート版が上映されるなど、フランチャイズとしての地位を確立しました。

現代の視点から

近年では、映画学者たちが『13日の金曜日』を分析し、スラッシャー映画の典型としてこの作品の影響力を語るようになっています。また、悪役に女性が設定されている点など、新たな視点による評価もなされています。

結論

『13日の金曜日』は、スラッシャーと呼ばれるジャンルのスタート地点として位置づけられています。興行的成功、カルト的人気、そして続編が数多く制作されるという現象は、ホラー映画の歴史において重要な一ページを刻んでいます。この作品が生み出した多くの衝撃的要素は、今なお映画ファンに影響を与え続けています。

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