1905年ウィンブルドン選手権

1905年ウィンブルドン選手権の概要

1905年のウィンブルドン選手権は、イギリス・ロンドン郊外に所在する「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」で開催され、多くの選手が参加しました。この大会は、1878年から続く男子シングルスや1886年から行われている女子シングルスの形式、すなわち「チャレンジ・ラウンド」と「オールカマーズ・ファイナル」の方式で進行しました。この方式では、前年度の優勝者が「オールカマーズ・ファイナル」に参加し、他の選手は「チャレンジ・ラウンド」で勝利することが求められます。優勝者は最終的に「オールカマーズ・ファイナル」で決定されます。

大会の流れ

大会は男子シングルスと女子シングルスが行われ、初期の参加者数が少なかった頃は、地元選手の国旗表示が省略されていました。男子シングルスにおいては前年の優勝者であるローレンス・ドハティーがチャレンジ・ラウンドを無条件でスキップし、オールカマーズ・ファイナルに進出します。

男子シングルスの結果

チャレンジラウンド

• - 準々決勝

- アーサー・ゴア vs アンソニー・ワイルディング: 8-6, 6-2, 6-2
- ノーマン・ブルックス vs フランク・ライスリー: 6-3, 6-2, 6-4
- シドニー・スミス vs ウィリアム・ラーンド: 6-2, 6-4, 6-4
- ジョシア・リッチー vs アーサー・クローニン: 6-0, 6-2, 6-0

• - 準決勝

- ノーマン・ブルックス vs アーサー・ゴア: 6-3, 9-7, 6-2
- シドニー・スミス vs ジョシア・リッチー: 6-0, 3-6, 6-4, 4-6, 6-1

• - 決勝

- ノーマン・ブルックス vs シドニー・スミス: 1-6, 6-4, 6-1, 1-6, 7-5

• - オールカマーズ決勝

- ローレンス・ドハティー vs ノーマン・ブルックス: 8-6, 6-2, 6-4

最終的にローレンス・ドハティーが優勝を果たしました。

女子シングルスの結果

チャレンジラウンド

• - 準々決勝

- アグネス・モートン vs H・I・ハーパー: 6-2, 6-4
- メイ・サットン vs エセル・トムソン: 8-6, 6-1
- ブランチ・ビングリー・ヒルヤード vs ドラ・ブースビー: 6-3, 6-2
- コンスタンス・ウィルソン vs B・M・ホルダー: 6-2, 6-0

• - 準決勝

- メイ・サットン vs アグネス・モートン: 6-4, 6-0
- コンスタンス・ウィルソン vs ブランチ・ビングリー・ヒルヤード: 7-5, 9-11, 6-2

• - 決勝

- メイ・サットン vs コンスタンス・ウィルソン: 6-3, 8-6

• - オールカマーズ決勝

- メイ・サットン vs ドロテア・ダグラス: 6-3, 6-4

メイ・サットンはこの大会で優勝し、外国人選手として初めてウィンブルドンのタイトルを手にしました。

他の競技の結果

男子ダブルスでは、レジナルド・ドハティーとローレンス・ドハティーのペアが優勝しました。また、女子ダブルスと混合ダブルスは「選手権公認外競技」として扱われ、公式記録には含まれていませんが、以下の結果が出ました。

• - 女子ダブルス: エセル・トムソン＆ウィニフレッド・ロングハースト vs メイ・サットン＆アグネス・モートン: 6-3, 6-3
• - 混合ダブルス: アーサー・ゴア＆コンスタンス・ウィルソン vs アンソニー・ワイルディング＆エセル・トムソン: 8-6, 6-4

参考文献

本大会に関する詳細な情報は、以下の書籍を参照することで得られます。

• - Lance Tingay, “100 Years of Wimbledon”
• - Bud Collins, “Total Tennis: The Ultimate Tennis Encyclopedia”

これらの文献はウィンブルドン選手権の歴史や結果について詳しく述べられています。

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