1908年ロンドンオリンピックの綱引競技

1908年ロンドンオリンピック 綱引競技

1908年ロンドンオリンピックの綱引競技は、7月17日と18日にホワイトシティ・スタジアムで開催されました。この大会には、3カ国から5チーム、総勢40名が参加し、熱戦を繰り広げました。

大会の概要

当初、ドイツとギリシャも参加を予定していましたが、棄権したため、スウェーデンとイギリスの2チーム（ロンドン市警察代表、ロンドン警視庁代表）は不戦勝で予選を突破しました。問題となったのは、アメリカ代表とリバプール市警察代表の試合です。アメリカ代表は通常の運動靴で参加しましたが、リバプール市警察代表は底に鋲が打ち付けられた職務用の靴を使用しました。これは明らかに不公平であり、試合前から勝敗が予想されました。アメリカ代表は抗議しましたが、イギリス人審判団はこれを認めず、リバプール市警察代表が2-0で勝利しました。

準決勝と決勝

準決勝では、リバプール市警察代表がスウェーデン代表と、ロンドン市警察代表が首都警察代表と対戦しました。いずれも2-0でリバプール市警察代表とロンドン市警察代表が勝利しました。決勝では、ロンドン市警察代表がリバプール市警察代表を2-0で破り、金メダルを獲得しました。3位決定戦はスウェーデン代表が棄権したため、首都警察代表が銅メダルを獲得し、結果としてイギリスの警察チームが全てのメダルを独占しました。

大会の結果

この大会では、イギリス勢が圧倒的な強さを見せましたが、その背景には、使用する靴の不公平さや、審判の偏りなど、いくつかの問題点がありました。しかし、結果として、イギリスの各警察代表チームがメダルを独占するという、特異な結果となりました。

参考文献

財団法人 日本オリンピック委員会企画・監修 『近代オリンピック100年の歩み』 ベースボールマガジン社、1994年、86頁。 ISBN 4-583-03135-1

外部リンク

Tug-Of-War at the 1908 London Summer Games:Men's Tug-Of-War (Archived 2020年4月17日, at the Wayback Machine.)（英語）

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