1937年全米選手権 (テニス)

1937年全米選手権の振り返り

1937年の全米選手権は、テニス界において非常に重要な大会でした。この年の大会では、男子シングルスで山岸二郎と中野文照が4回戦進出を果たしました。実際、これが71年後の2008年に錦織圭が同じく4回戦に進出するまで、全米男子シングルスにおける日本人選手の最高成績とされていました。これにより、1937年の大会は日本のテニス史においても特別な意味を持つこととなります。

全米選手権の特徴

全米選手権は1881年に始まり、1967年まで各競技部門が異なる名称で開催されていました。また、大会会場も様々なテニスクラブで行われるなど、他の三大国際大会とは異なる独自のスタイルを持っていました。例えば、男子シングルスは「全米シングルス選手権」としてニューヨーク市のフォレストヒルズで実施され、女子シングルスも同じくフォレストヒルズで行われました。

各種目の会場・名称

• - 男子シングルス: 全米シングルス選手権(U.S. National Singles Championship) - フォレストヒルズ
• - 女子シングルス: 全米女子シングルス選手権(U.S. Women's National Singles Championship) - フォレストヒルズ
• - 男子ダブルス: 全米ダブルス選手権(U.S. National Doubles Championship) - ボストン
• - 女子ダブルス: 全米女子ダブルス選手権(U.S. Women's National Doubles Championship) - ボストン
• - 混合ダブルス: 全米混合ダブルス選手権(U.S. Mixed Doubles Championship) - ボストン

シード選手の状況

大会では、男子シングルスと女子シングルスそれぞれにシード選手が設定されました。

男子シングルスシード選手（アメリカ人）:
1. ドン・バッジ (初優勝)
2. ボビー・リッグス (ベスト4)
3. フランク・パーカー (ベスト4)
4. ブライアン・グラント (ベスト8)
5. ジョー・ハント (ベスト8)
6. ハロルド・サーフェス (4回戦)
7. ジョン・マクダーミド (3回戦、途中棄権)
8. ジョン・バン・リン (ベスト8)

男子シングルスシード選手（外国人）:
1. ゴットフリート・フォン・クラム (準優勝)
2. ヘンナー・ヘンケル (2回戦)
3. 山岸二郎 (4回戦)
4. チャールズ・ヘア (ベスト8)
5. イボン・ペトラ (4回戦)
6. 中野文照 (4回戦)
7. 西村秀雄 (2回戦)
8. ジャック・ブルニョン (2回戦)

大会経過

大会の進行状況は、男女シングルスともに注目の試合が多くありました。男子シングルス準々決勝では、ドン・バッジがジョー・ハントに圧勝し、フランク・パーカーとボビー・リッグスも次々と勝ち上がりました。女子シングルスの準々決勝では、ヤドヴィガ・イェンジェヨフスカがメアリー・ハードウィックを下し、アニタ・リザナがマージョリー・グラッドマン・バン・リンに勝利しました。これらの試合は、選手たちの実力を示す重要な瞬間でした。

決勝戦の結果

男子シングルス決勝戦では、ドン・バッジがゴットフリート・フォン・クラムを相手に見事なプレーを見せ、6-1, 7-9, 6-1, 3-6, 6-1のスコアで優勝を果たしました。一方、女子シングルスの決勝戦では、アニタ・リザナがヤドヴィガ・イェンジェヨフスカを相手に6-4, 6-2で勝利し、初の優勝を飾りました。

このように、1937年の全米選手権は、選手たちの熱戦や歴史的な出来事が詰まった大会であり、その影響は今なお後世に残るものとなっています。

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