1945年の音楽

1945年の音楽

1945年（昭和20年）は、第二次世界大戦が終結した激動の年であり、音楽界にも大きな影響を与えました。戦禍による破壊、新たな才能の台頭、そして音楽を通じた人々の心の交流など、様々な出来事がありました。

概要・出来事

第二次世界大戦中のドレスデン爆撃により、ゼンパーオーパー（ザクセン州立歌劇場）が破壊されました。これは、文化的な損失であり、音楽界に大きな衝撃を与えました。
8月19日、ディック・パウエルがジューン・アリソンと結婚しました。これは、音楽界の明るいニュースとして人々に希望を与えました。
ルイジアナ州レイクチャールズにゴールドバンド・レコードが設立されました。戦後の音楽産業の発展を象徴する出来事です。
12月31日、『紅白音楽試合』が放送開始されました。これは、戦後の日本における音楽文化の復興を象徴する出来事であり、国民的な人気番組として長く親しまれることになります。

詳細

作曲家アーネスト・ジョン・モーランとチェリスト、ピアーズ・コエットモアが結婚しました。
7月27日、ベンジャミン・ブリテンとユーディ・メニューインがベルゲン・ベルゼン避難民キャンプでコンサートを行いました。音楽が人々に希望と癒しを与えた象徴的な出来事です。
9月1日、イタリアのラジオでトリオ・レスカーノの最後のコンサートが行われました。
9月4日、ベートーヴェンのフィデリオが、第二次世界大戦後、ベルリンで上演される最初のオペラとなりました。これは、文化復興の象徴的な出来事でした。
10月25日、フィルハーモニア管弦楽団が、ロンドンで最初のコンサートを行いました。
11月、ハンス・シュミット＝イッセルシュテットが北ドイツ放送交響楽団を指揮して、初のコンサートを開催しました。
11月26日、チャーリー・パーカーがリーダーとして初めてレコーディングを行い、マイルス・デイヴィスも参加しました。ジャズ界における新たな才能の登場を告げる出来事です。

洋楽・邦楽・出版曲

アンドリューズ・シスターズ「ラムとコカコーラ」
エイトル・ヴィラ＝ロボス「ピアノ協奏曲第1番」
カール・T・フィッシャー・フランキー・レイン「ウィール・ビー・トゥゲザー・アゲイン」
ジョゼフ・コズマ「枯葉」
セルゲイ・ラフマニノフ「ロスティスラフ公」
ドミートリイ・ショスタコーヴィチ「交響曲第9番」
ナサニエル・シルクレット「創世記組曲」
ハリー・ジェイムスとキティ・カレン「イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム」
バルトーク・ベーラ「ピアノ協奏曲第3番」
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー「交響曲第2番」
フランク・シナトラ「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」
フランシスコ・カナロ・マリアーノ・モーレス「さらば草原よ」
ヘスース・グリーディ「ピレネー交響曲」
ベンジャミン・ブリテン「ピーター・グライムズ」
ボリス・モクロウソフ「淋しいアコーディオン」
ローラン・ジェルボー「ラ・メール」
安西愛子など「お山の杉の子」
並木路子「リンゴの唄」（1946年に発表）
琉球民謡「屋嘉節」
戦時歌謡・樋口静雄「戦友の唄」（同期の桜）

死去

5月15日 - ケネス・アルフォード
8月2日 - エミール・フォン・レズニチェク
8月2日 - ピエトロ・マスカーニ
9月15日 - アントン・ヴェーベルン
9月26日 - バルトーク・ベーラ
* 12月8日 - アレクサンドル・ジロティ

1945年は、音楽界にとって激動の年であり、多くの出来事が起こりました。これらの出来事は、戦後の音楽文化の発展に大きな影響を与えました。

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