1955年のトンボユニオンズ

1955年のトンボユニオンズ

1955年のトンボユニオンズは、浜崎真二監督が指揮を執る2年目のシーズンでした。球団名はトンボ鉛筆製作所との業務提携を受けて、高橋ユニオンズからトンボに変更されました。この年、Aクラスでの活躍が期待されていましたが、悪夢のスタートが待ち受けていました。

開幕からの苦境

開幕はなんと12連敗という、予想外の最悪の展開で始まります。この連敗はチームに大きなダメージを与え、士気も崩壊しかけました。その後、連敗から脱出したものの、成績は回復せず、6月には再び8連敗を喫してしまいます。この期間の成績は7勝18敗と大きく負け越すこととなりました。

中盤の低迷

7月下旬には更に8連敗を喫し、近鉄や大映などのチームに突き放される形でBクラスに沈みます。9月にはまたしても6連敗を重ねる情けない展開が続き、浜崎監督は精神的に追い込まれる結果となりました。このような状況の中、結局浜崎監督はシーズン終盤に休養を取ることになります。

笠原和夫監督のもとで

その後、笠原和夫選手が兼任監督としてチームの指揮を執ることになりますが、低迷からの脱出には至らず、最終的には57ゲーム差で南海ホークスに優勝を譲り、東映とでは9ゲーム差もつけられて初の最下位という結果に終わりました。このシーズンをもって、トンボ鉛筆製作所との提携は終了し、翌年には高橋ユニオンズの名称が復活します。

スタルヒンの引退

さらに注目すべきは、300勝投手ヴィクトル・スタルヒンがこのシーズンをもって引退したことです。彼は7月30日に川崎球場での近鉄パールス戦で勝利し、史上初の300勝を達成しましたが、その後この年限りで現役を退くこととなりました。

シーズンの成績

1955年のトンボユニオンズは、開幕が最悪のスタートだったものの、選手たちの努力により多少の盛り返しを見せたものの、最終的には成績不振という結果が残りました。シーズン全体を通して、レギュラーシーズンで目立った活躍を示すことができず苦しい一年となりました。

振り返れば、この年はトンボユニオンズにとって困難な状況が続いたが、その一方でヴィクトル・スタルヒンの功績を讃え、選手たちがどう信じて戦ったのかが印象に残ります。

もう一度検索