1955年の大洋ホエールズ

1955年の大洋ホエールズのシーズンレビュー

1955年、大洋ホエールズは特異なシーズンを迎えました。この年、藤井勇が選手兼任監督としてチームを指揮し、球団の名が約3シーズンぶりに「大洋ホエールズ」に戻されました。この変更は、前シーズン終了後に松竹が球団経営から撤退したことに伴うものであり、ファンにとっては新たなスタートを意味しました。

この年から、川崎球場を本拠地として活動が始まり、チームは新たな環境での戦いを強いられました。シーズン初めの4月は借金3とまずまずのスタートを切りましたが、徐々に調子を崩していきます。特に5月以降の成績は厳しく、6月には9連敗を記録し、チームは借金15で最下位に転落してしまいました。

さらに、7月には14連敗を喫し、これが球団記録に並びました。その後も8月には11連敗、9月には8連敗を続け、結局2年連続での最下位となりました。このシーズンの大洋ホエールズは、特に打撃陣が振るわず、本塁打や得点、安打数でリーグ最下位を記録しました。打率は僅か.209であり、これもリーグ最下位の成績でした。

投手陣も厳しく、川崎球場が持つ打者有利な特性も影響したのか、与四球や失点、暴投もリーグワーストとなりました。シーズン終了後、優勝した巨人には60ゲーム以上も差をつけられ、国鉄には27ゲームも離されてしまいました。

藤井監督は1年で辞任し、選手としてのキャリアに復帰。新たに迫畑正巳が監督に就任することになりました。シーズン中の対戦成績も振るわず、優勝した巨人には同一カードで9連敗、前年に日本一を獲得した中日には19連敗を喫するなど、両球団によってつらい成績を強いられました。

また、1955年の大洋ホエールズではユニフォームのデザインも変更され、ロサンゼルス・ドジャース風のスタイルにリニューアルされ、胸ロゴも「Whales」に変更されました。このように、様々な要因が重なり、チームは厳しいシーズンを送ることとなったのです。

できごと

• - 6月22日: 大洋対阪神戦が停電によりノーゲームに。
• - 7月6日: 青田昇選手が日本プロ野球通算200本塁打を達成。
• - 7月23日: 読売ジャイアンツ戦でセ・リーグ記録を更新する14連敗。
• - 7月27日: 川崎球場で12連敗を喫し、本拠地連敗記録を更新。
• - 10月26日: 迫畑正巳が監督に就任。

選手たちはこの年多くの試練を乗り越え、スタッフの努力とともに、次シーズンへの基盤を築く機会を得ることとなりました。

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