1966年日本グランプリ (4輪)

1966年日本グランプリの詳細

1966年5月3日、富士スピードウェイにて「第3回日本グランプリ自動車レース大会」が行われました。これは本来、1965年5月に開催される予定でしたが、主催者の日本自動車連盟（JAF）がグランプリの開催を中止する決定を下しました。その理由には、国内自動車クラブの育成が優先であるとの見解が示されていました。これにより、1965年には船橋サーキットで全日本自動車クラブ選手権が代わりに実施されました。

1966年になり、日本GPが再開され、鈴鹿サーキットから新たに建設された富士スピードウェイが開催地に選ばれました。この大会では、複雑なレース方式を見直し、60周（360km）の単一レースとして実施され、優勝者には公式なグランプリ賞が授与されることとなりました。高性能のスポーツカーやプロトタイプのレースカーが出場し、各クラスでの競い合いを繰り広げました。さらに、特殊ツーリングカーやGTカーレースも併催され、多様なレースが楽しめる場となりました。

自動車メーカーの技術力を支えるため、プリンス自動車は国産初のプロトタイプレースカーR380を4台、トヨタはヤマハと協力して開発した2000GTのプロトタイプをレース仕様に改造しました。同様に、ダイハツはP-3を投入し、日産はフェアレディSを参戦させました。特に注目されたのは、外国車に乗るプライベーターたちで、滝進太郎のポルシェ・906や、酒井正のシェルビー・デイトナがレースの話題をさらいました。

レース展開

5月2日に行われた公式予選は、悪天候に見舞われましたが、フェアレディSに乗る北野元がポールポジションを獲得しました。決勝日には好天が望まれたが、特殊ツーリングカーレース中に事故が発生し、コースの安全性に関する議論が生まれました。

決勝レースは午後2時35分にスタートしました。生沢徹（プリンス）がグリッド2列目からトップに立ちましたが、砂子義一（プリンス）が2周目に彼を抜いてトップに躍り出ました。その後、滝進太郎（ポルシェ）が生沢を追いかけ、レースの展開は白熱し、持ち味を生かす攻防が続きました。

中盤になると滴のピットインが勝敗を左右する場面が訪れ、大きなロスタイムが生じました。レースが進むにつれ、他のドライバーたちがトラブルに見舞われ、次々とリタイアしていきました。最終的に、砂子が独走し、60周を走破して優勝を飾りました。プリンスワークスは見事に1位と2位を獲得し、その強さを示しました。

まとめ

1966年の日本グランプリは、日本のモータースポーツにおける技術力やチームプレーの重要性を再認識させるレースでした。大会には95,000人の観客が訪れ、天候による混乱もあったものの、レースそのものは熱い戦いが繰り広げられ、多くのドラマが生まれました。これにより、プリンス自動車は日産自動車に合併される前の最後の大舞台で勝利を手にし、歴史に名を刻むこととなったのです。

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