1969年全米オープン (テニス)

1969年全米オープンテニス大会



1969年8月28日から9月9日にかけて、アメリカ・ニューヨークのクイーンズ区に位置するウエストサイド・テニスクラブにて「全米オープン」が開催されました。この年の大会は、男子シングルス部門では128名、女子シングルス部門では64名の選手が参加し、それぞれ7回戦と6回戦方式で争われました。シード選手は男子16名、女子8名が設定され、どちらの部門でも1回戦に不戦勝はなかったことが特徴です。なお、試合は芝生コートで行われました。

この大会は、1968年と1969年のみに開催された「全米選手権大会」と区別されます。全米選手権大会はアマチュア選手のみが参加できたのに対し、全米オープンはプロ選手も出場可能なオープン化時代の大会です。このため、全米選手権大会での優勝者は、公式記録には含まれません。

大会の結果



男子シングルス


決勝戦の結果
ロッド・レーバー vs. トニー・ローチ
7-9, 6-1, 6-2, 6-2

男子シングルスの優勝者であるロッド・レーバーは、1962年に続き2度目となる「年間グランドスラム」を達成しました。これはテニス史上、レーバーただ一人の偉業であり、彼の通算勝利11回は、ビョルン・ボルグと並ぶ歴代4位タイの成績です。

準決勝の結果


女子シングルス


決勝戦の結果
マーガレット・スミス・コート vs. ナンシー・リッチー
6-2, 6-2

女子シングルスでは、マーガレット・スミス・コートが4年ぶりの勝利を収め、3度目の優勝を果たしました。準決勝の一戦では、ナンシー・リッチーがロージー・カザルスを7-5, 6-3のスコアで破り、決勝に進出しました。

準決勝の結果


ダブルス部門


男子ダブルスではケン・ローズウォールとフレッド・ストールが、女子ダブルスではフランソワーズ・デュールとダーリーン・ハードがそれぞれタイトルを獲得しました。混合ダブルスでは、マーガレット・スミス・コートとマーティー・リーセンのペアが勝利しました。

大会の意義



1969年の全米オープンは、テニス界において非常に重要な節目となった大会です。ロッド・レーバーの年間グランドスラム達成は、選手としての彼の偉大さを証明するとともに、プロとアマチュアが対戦できるオープン化の流れを強く印象づけました。

この大会を通じて、テニスはより多くの人々に知られるようになり、レーバーをはじめとする選手たちが新たなスタンダードを確立しました。彼らの戦いは未来の世代に大きな影響を与え続けています。

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