1978年のNBAドラフト

1978年 NBAドラフト：歴史と転換点

1978年のNBAドラフトは、その後のNBAの歴史を大きく左右する重要なイベントでした。1978年6月9日にニューヨークのプラザホテルで開催され、全22チームが将来のスター選手候補を指名しました。このドラフトでは、大学生だけでなく、海外の選手も対象となり、多様な才能が集結しました。

ドラフトの概要

ドラフトの1位指名権は、前シーズンのカンファレンス最下位チームによるコイントスで決定されました。インディアナ・ペイサーズがこのコイントスに勝利し、全体1位指名権を獲得。しかし、ペイサーズはその後、この指名権をポートランド・トレイルブレイザーズにトレードしました。2位指名権はカンザスシティ・キングスが獲得しました。

注目の指名選手

マイカル・トンプソン（ポートランド・トレイルブレイザーズ、全体1位）：ミネソタ大学出身のトンプソンは、バハマ出身として初のドラフト1位指名選手となりました。
フィル・フォード（カンザスシティ・キングス、全体2位）：ノースカロライナ大学出身のフォードは、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、オールNBAセカンドチームにも選出されるなど、輝かしいデビューを飾りました。
ラリー・バード（ボストン・セルティックス、全体6位）：インディアナ州立大学の3年生だったバードは、セルティックスから指名を受けましたが、大学に1年残り、翌年にNBA入り。ルーキーシーズンからオールNBAファーストチーム、オールスターゲームに選出され、その後、3度のNBAチャンピオン、3度のシーズンMVP、2度のファイナルMVPを獲得するなど、セルティックスの黄金時代を築きました。バードは引退後、バスケットボール殿堂入りを果たし、「NBA史上最も偉大な選手50人」にも選ばれています。

ドラフト指名と交渉権の移動

この年のドラフトでは、多くのトレードが成立し、交渉権が移動しました。以下に主な例を挙げます。

ポートランド・トレイルブレイザーズは、インディアナ・ペイサーズから全体1位指名権を獲得し、マイカル・トンプソンを指名。
カンザスシティ・キングスは、ニュージャージー・ネッツから1巡目指名権を獲得し、フィル・フォードを指名。
ニューヨーク・ニックスは、ニュージャージー・ネッツから全体4位指名権を獲得し、マイケル・レイ・リチャードソンを指名。

これらのトレードは、各チームの戦略や思惑が交錯した結果であり、その後のチーム編成に大きな影響を与えました。

まとめ

1978年のNBAドラフトは、マイカル・トンプソン、フィル・フォード、そしてラリー・バードといった、後のNBAを代表する選手たちが指名された、非常に重要なドラフトでした。特に、ラリー・バードの存在は、ボストン・セルティックスだけでなく、NBA全体の人気を押し上げる原動力となりました。また、このドラフトでは、多くのトレードが成立し、各チームの戦略的な動きが活発であったことも特徴的です。1978年のドラフトは、NBAの歴史において、ターニングポイントとなった出来事として記憶されています。

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