1983年の近鉄バファローズ

1983年の近鉄バファローズ

1983年、近鉄バファローズは監督関口清治の2年目のシーズンを迎えました。この年は日本生命球場を本拠地とする最後の年でもあり、特別な意味を持つシーズンとなりました。また、この年からパシフィックリーグは11年ぶりに1シーズン制に戻り、特定の条件下でプレーオフを開催するルールが導入されました。

チームの展望

関口監督が指揮を執った初年度には、チームは3位という結果を収め、今シーズンへの期待が高まっていました。しかし、前年王者の西武ライオンズは開幕から圧倒的な強さを見せ、阪急ブレーブスや日本ハムファイターズなども追随する展開が続きました。このような中で、近鉄は優勝候補として期待されましたが、実際の戦績は厳しいものでした。

打撃陣とその課題

打撃陣では、大石大二郎が1番バッターとして活躍し、栗橋茂や羽田耕一もそこそこ成績を残しました。しかし、前年限りで引退した佐々木恭介選手の穴を埋めることはできず、打線に欠ける部分が目立ちました。チームは選手たちの奮闘にも関わらず、十分な得点力を発揮できず、大きな課題を抱えていました。

投手陣の状況

投手陣については、V2メンバーの鈴木啓示や柳田豊がローテーションの一角を担い、谷宏明も徐々に頭角を現しましたが、チームの先発陣には厳しい状況が続きました。特に、ベテランの太田幸司が巨人へ、そして井本隆がヤクルトへトレードで移籍したことで、投手陣は大きく弱体化しました。その結果、チームの防御率は4.49にまで落ち込み、リーグ第4位という成績に終わりました。

シーズンの後半

シーズン後半は期待されたほどのパフォーマンスを発揮できなかった近鉄バファローズですが、8月以降には南海ホークスを抜いて4位に上がることができました。しかし、最終的には西武ライオンズに29ゲーム、2位の阪急に12ゲームも差を付けられ、最悪の結果となりました。この結果を受け、関口監督は責任を取り辞任することとなりました。

対戦成績

対戦チームとの成績では、最下位のロッテに対しては16勝6敗4分という成績を収めることができましたが、西武には5勝19敗2分と大きく負け越し、今回のシーズンでのチームの立ち位置を痛感させられました。特に西武との対戦は、近鉄にとって非常に厳しいものであり、彼らのV2に大きく寄与する結果となってしまいました。

まとめ

1983年の近鉄バファローズは、チーム状況や選手の移籍、そして結果など多くの課題を扱ったシーズンでした。明るい未来が期待されていた中でのこの結果は、ファンにとっても失望の色が隠せないものになりました。今後のチームの立て直しや選手の育成に向けた取り組みが、より一層重要になっていくでしょう。

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