1988-1989シーズンのNBA

1988-1989 NBAシーズン

1988-1989シーズンは、NBAにとって43回目のシーズンでした。このシーズンは、新たなチームの加入、ドラフトでの注目選手、そして何よりもデトロイト・ピストンズの初優勝という歴史的な出来事がありました。

シーズン前の動き

ドラフト

1988年のNBAドラフトでは、ダニー・マニングがロサンゼルス・クリッパーズから全体1位指名を受けました。その他にも、リック・スミッツ、ミッチ・リッチモンド、ハーシー・ホーキンスなど、後のNBAを彩る多くの選手が指名されています。

ドラフト外の選手の中には、ジョン・スタークスのように後にオールスターに選出される選手もいました。

新チームの加入

このシーズンから、マイアミ・ヒートとシャーロット・ホーネッツ（現ニューオーリンズ・ペリカンズ）が新たにNBAに加わり、チーム数は25に増加しました。ホーネッツのユニフォームは、その斬新なデザインで大きな話題を呼び、チームカラーのティール（鴨の羽色）は、他のスポーツチームにも影響を与えました。

その他

このシーズンから、TBSのTNTでNBAの放送が開始され、日本でもNHK-BSで本格的なNBAの放送が始まりました。また、ソウルオリンピックでは、アメリカ代表がソ連代表に敗れ、バスケットボール大国アメリカの威信が大きく傷つきました。この敗北が、後のドリームチーム結成の一因となりました。

シーズン概要

オールスターゲーム

オールスターゲームは2月12日にヒューストンで開催され、イーストがウエストを143-134で破りました。MVPにはユタ・ジャズのカール・マローンが選ばれました。

各賞

最優秀選手：マジック・ジョンソン（ロサンゼルス・レイカーズ）
ルーキー・オブ・ザ・イヤー：ミッチ・リッチモンド（ゴールデンステート・ウォリアーズ）
最優秀守備選手賞：マーク・イートン（ユタ・ジャズ）
シックスマン賞：エディー・ジョンソン（フェニックス・サンズ）
MIP：ケビン・ジョンソン（フェニックス・サンズ)
最優秀コーチ賞：コットン・フィッツシモンズ（フェニックス・サンズ）

ジョーダン世代の台頭

このシーズンは、マジック・ジョンソンやラリー・バードといったスター選手に加えて、マイケル・ジョーダンを筆頭とする新たな世代の選手たちが台頭し始めた時期でもありました。

プレーオフ

The Shot

プレーオフ1回戦、シカゴ・ブルズ対クリーブランド・キャバリアーズの第5戦。残り時間3秒、1点ビハインドのブルズは、マイケル・ジョーダンが劇的なブザービーターを決め、シリーズを制しました。このシュートは"The Shot"として、ジョーダンのキャリアを代表する名場面として語り継がれています。

バッドボーイズの覇権

デトロイト・ピストンズは、アイザイア・トーマス、ビル・レインビア、ジョー・デュマースらを擁し、"バッドボーイズ"として恐れられました。彼らは、激しいディフェンスとラフプレーで対戦相手を圧倒し、ファイナルでロサンゼルス・レイカーズをスイープで破り、初のNBAチャンピオンに輝きました。ジョー・デュマースがファイナルMVPに選ばれました。

ラストシーズン

カリーム・アブドゥル＝ジャバーが20年のキャリアに幕を閉じました。ジャバーの引退により、1960年代からNBAでプレイした選手はリーグから姿を消しました。

結果

デトロイト・ピストンズが4勝0敗でロサンゼルス・レイカーズを破り、初優勝を飾りました。

このシーズンは、新たなスターの台頭、劇的なプレー、そしてデトロイト・ピストンズの初優勝という、多くの記憶に残る出来事がありました。

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