1989 FNS歌謡祭

1989 FNS歌謡祭

1989年12月12日に日本武道館で開催された『1989 FNS歌謡祭』は、フジテレビ系列で生放送された重要な音楽イベントです。この年の開催は、通算で18回目となり、正式名称は『決定! FNS歌謡祭'89グランプリ』です。平成時代の幕開けを飾る重要なイベントであり、多くの音楽ファンにとって特別な意味を持つ祭典です。

この年の歌謡祭は、昨年度のグランプリ受賞者である中山美穂の発表によってメインのグランプリが決まるという形が取られました。表彰プレゼンターには愛川欽也が務め、エンターテインメントと華やかさが融合した内容になりました。最優秀なパフォーマンスを見せた光GENJIがグランプリを受賞し、その後も日本テレビ音楽祭や全日本歌謡音楽祭ゴールデングランプリ、日本歌謡大賞などで最高賞を獲得するなど、彼らの人気はますます高まりました。

また、この回で司会を務めた古舘伊知郎は、1987年から続けていた司会をこの回で降板しました。翌年からは楠田枝里子が新たに司会を務めることとなり、時代の変化を感じさせる瞬間でもありました。

受賞作品と受賞者

主な受賞者と作品は以下の通りです。

• - グランプリ（大賞）: 光GENJI「太陽がいっぱい」
• - 最優秀歌唱賞: 細川たかし「北国へ」
• - 最優秀新人賞: マルシア「ふりむけばヨコハマ」
• - 最優秀ヒット賞: プリンセス・プリンセス
• - 最優秀視聴者賞: 石川さゆり「風の盆恋歌」
• - 優秀歌謡音楽賞（グランプリ候補）としても多くのアーティストがノミネートされ、石川さゆり、大月みやこ、尾形大作、荻野目洋子、桂銀淑、香西かおり、酒井法子、坂本冬美、光GENJI、細川たかしなどが名を連ねました。
• - 優秀新人賞（最優秀新人賞ノミネート）では、マルシア、田村英里子、香田晋、CoCo、尾鷲義人、川越美和が候補として選ばれました。

特別賞としては、美空ひばりの「川の流れのように」や、CoCoの「EQUALロマンス」が受賞するなど、多彩な結果となりました。

スタッフと技術

本イベントの成功を支えるために、多くのスタッフが動いていました。構成を担当したのは木崎徹であり、音楽は広瀬健次郎が担当しました。演奏はTHE HIT SOUND SPECIALが行い、コーラスにはピュアやミュージック・メン、東京混声合唱団などが参加しました。また、技術的な支援として、照明や音響効果など、多くの技術者が関与しました。特に音響効果には川嶋明則（OCBプロ）が関わっており、イベントの臨場感を高めました。

このように、1989 FNS歌謡祭は、多くの著名アーティストのパフォーマンスと、才能あるスタッフが一体となった結果それぞれの音楽シーンに新しい風を吹き込む重要なイベントとなりました。音楽ファンにとって忘れられないひとときであり、その後の音楽界にも大きな影響を与えた一夜となったのです。今後もこのような音楽イベントが続いていくことを願うばかりです。

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