1989年の全日本F3000選手権

1989年の全日本F3000選手権

1989年の全日本F3000選手権は、鈴鹿サーキットを中心に行われた全8戦からなるシリーズで、3月と11月にそれぞれ開幕戦と閉幕戦が行われました。このシーズンには多くの注目選手やチームがエントリーし、盛り上がりを見せました。

エントリーしたタイヤメーカー

この年、全日本F3000では3つのタイヤメーカーが参戦しました。

• - ブリヂストン (B)
• - ダンロップ (D)
• - 横浜ゴム (Y)

これらのメーカーは、各レースで好成績を収め、全日本F3000のシーズンとしては唯一、すべてのメーカーが優勝とポールポジションを獲得した特異な年となりました。

シーズンスケジュールと勝者

シリーズは全8戦で構成され、競技の結果はドライバーズポイントに反映されました。ポイントシステムはベスト6戦の成績を有効得点として計算し、特に成績の良いドライバーがタイトル獲得につながる仕組みとなっています。

トピックス

特に注目されたのが、小河等という若手ドライバーで、彼は中古のローラT88/50を使用して開幕戦で素晴らしい成績を収めました。最初の2戦では連続して2位に入り、続く西日本と鈴鹿でも4位入賞を果たしました。最終的には第6戦富士で初のポールポジションを獲得し、第7戦鈴鹿ではポール・トゥ・ウィンを達成し、見事な安定したパフォーマンスを見せました。この結果、彼はドライバーズ・タイトルを獲得することになります。

また、この年のF1第7戦フランスGPでエマニュエル・ピロがベネトンからデビューを果たしたため、以降の全日本F3000には出場しないことになりました。

片山右京がドライブするフットワーク/ムーンクラフトは、全日本F3000および国際F3000にオリジナルマシンでエントリーしたものの、成績は振るわず、途中からデイモン・ヒルにドライバーが交替されるも結果を出せませんでした。

また、中谷明彦はデビュー3戦目でポールポジションを獲得し、これによって1983年の全日本F2選手権で高橋徹が達成した記録を更新しました。

マーチ・シャーシの復調

1987年と1988年には苦境に立たされていたマーチシャーシが、レイトンハウスと共に復活し、安定したパフォーマンスを見せました。ラルフ・ベラミィ設計のシャシーは、関谷正徳が2位入賞を果たし、岡田秀樹も3位に入るなど、復調を示して見せました。

このように、1989年の全日本F3000選手権は、多くのドラマや記録を生んだシーズンであり、ドライバーやチームにとって意義深い時期だったと言えるでしょう。

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