1999 FNS歌謡祭

1999年12月2日、フジテレビ系列にて放送された『1999 FNS歌謡祭』は、シリーズ通算28回目を迎えた音楽特番です。19時～22時14分という放送時間により、番組史上初めて3時間を超える規模となりました。このため、木曜劇場『危険な関係』を含む、後続番組は20分遅れの放送となりました。

当日のステージは、豪華な顔ぶれが華やかに彩りました。演歌・歌謡曲界からは、五木ひろし、香西かおり、長山洋子といったベテラン勢が出演し、伝統的な歌謡曲を披露しました。

一方、注目を集めたのは、当時人気絶頂にあったジャニーズ事務所所属のアイドルグループたちです。SMAP、TOKIO、KinKi Kids、V6といった人気グループに加え、この年CDデビューを果たしたばかりの嵐がFNS歌謡祭に初出演を果たしました。嵐はトップバッターとして、デビュー曲「A・RA・SHI」をフレッシュなパフォーマンスで披露し、大きな話題を呼びました。

そして、大トリを務めたのは五木ひろし。貫禄あふれるステージで「再会」を歌い上げ、番組に幕を閉じました。

司会は楠田枝里子と、当時フジテレビアナウンサーだった川端健嗣が務めました。二人の軽妙なトークと、出演アーティストたちの息の合ったパフォーマンスが、番組を盛り上げました。

音楽演奏は武部聡志音楽団が担当し、アーティストたちの歌声を華やかに彩りました。番組全体の構成は玉井貴代志、音楽は広瀬健次郎が担当。制作は井上信悟、プロデューサーは水口昌彦ときくち伸が務め、演出にも多くのスタッフが携わりました。技術協力には、八峯テレビ、共同テレビジョン、サンフォニックス、FLT、PRGアジアといった企業が名を連ねています。また、新高輪プリンスホテルとハーフトーンミュージックも協力としてクレジットされています。

『1999 FNS歌謡祭』は、3時間を超える長時間番組という新たな試み、人気アイドルグループ嵐の初出演、そしてベテラン歌手五木ひろしの存在感あふれる大トリなど、数々の見どころが詰まった、まさに記憶に残る歌謡祭となりました。その年の音楽シーンを象徴するような、豪華な顔ぶれと、記憶に残るパフォーマンスの数々が、多くの視聴者の心を掴んだことは間違いありません。 番組の制作にはフジテレビ制作2部が携わり、フジテレビが制作著作を担当しました。

なお、出演アーティストの中には、同年のNHK紅白歌合戦にも出場した歌手も多数含まれており、まさにその年の音楽界を代表する面々が集結したと言えるでしょう。 この番組は、日本の音楽史において重要な位置を占める、一つのマイルストーンと言えるでしょう。

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