2001年の福岡ダイエーホークス

2001年の福岡ダイエーホークスシーズンの概要

2001年は福岡ダイエーホークスにとって、王貞治監督にとっての第7年目のシーズンであった。この年、チームは前年度に続いて日本一となる期待を持ってシーズンを迎えた。しかし、20世紀の終わりを迎えたこの年、ダイエーホークスは2年連続の日本一を逃す結果となった。

チームの動向

前年の日本シリーズでの主力投手、藤井将雄の突然の死去は、チームにとって大きな痛手であり、特にリリーフ陣については弱体化が懸念された。とはいえ、打撃陣は前年の日本一に貢献したメルビン・ニエベスの後を引き継ぐ形で、新たにペドロ・バルデスが加入し、さらに秋山幸二に代わって柴原洋が1番を打つなど、打撃力に恵まれた。それにより、チーム本塁打数及び打率はリーグで2位となった。

開幕当初から、ダイエーホークスは近鉄、オリックス、西武との首位争いを展開。特に7月までは、小久保裕紀や松中信彦など打撃陣の活躍によって勝ちを重ねることができた。しかし、8月には直面した逆風がチームを悩ませるようになる。8月には14勝10敗の好成績を収めて首位を維持しそうに見えたが、9月に入ると成績が伸び悩み、貯金はわずか1に留まった。

投手陣とリリーフの問題

チームの強力な打撃陣があったにも関わらず、投手陣の不振はチームに大きな影を落とした。特に2連覇の立役者であったロドニー・ペドラザや、「ナベジイ」こと渡辺正和がリリーフとして失敗を繰り返し、結果的に首位から転落する原因となった。チーム防御率は前年から低下し、4.49でリーグ4位となった。

結果と影響

奮闘虚しく、ホークスは最終的に2位に終わり、12年ぶりの優勝を果たした近鉄に栄冠を譲る形となった。この年、近鉄のタフィ・ローズは王監督が1964年に記録した55本塁打に迫る活躍を見せたが、ダイエーの投手陣による敬遠策に阻まれ、記録更新は果たせなかった。

できごと

シーズン中にはいくつかの出来事もあった。8月31日には、MLBのボストン・レッドソックスとの業務提携が締結され、9月19日には松中信彦が球団記録となる11打席連続出塁を達成した。また、9月26日には日本プロ野球史上2球団目となる観客動員300万人を突破し、9月30日には対近鉄戦でのタフィ・ローズへの敬遠策が波紋を呼び、コミッショナーからフェアプレーについてのコメントが出る事態となった。この敬遠策は、王貞治監督が自身の持つシーズン本塁打記録を守るために行われたものであった。

シーズンを通じての学び

この年のダイエーホークスは、強力な打撃陣と不安定な投手陣の狭間で揺れ動くシーズンとなった。王貞治監督のもとで2連覇を目指したものの、最終的にはその期待が裏切られた形となった。しかし、選手たちの個々の努力や、シーズン中のできごとは、チームにとって貴重な経験となったことであろう。

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