2005年イタリアグランプリ

2005年イタリアグランプリ：モントーヤの快挙とアロンソのタイトル争い

2005年のF1世界選手権第15戦、イタリアグランプリは、モンツァ・サーキットにて開催されました。このレースは、コロンビア出身のドライバー、ファン・パブロ・モントーヤがF1史上最速となる372.6km/hを記録したことで知られています。

予選では、キミ・ライコネンがトップタイムを記録するも、エンジンの交換によるペナルティで11番グリッドからのスタートとなりました。このため、モントーヤがポールポジションを獲得することになります。

決勝レースは、モントーヤがスタートからトップを快走し、見事優勝を飾りました。2位にはフェルナンド・アロンソ、3位にはジャンカルロ・フィジケラが入賞しました。

ペナルティで後方スタートとなったライコネンは、素晴らしい追い上げを見せ、ヤルノ・トゥルーリ、ラルフ・シューマッハ、アントニオ・ピッツォニア、ジェンソン・バトンらを抜き去り4位でフィニッシュしました。ライコネンは当初、ワンストップ戦略で優勝を目指していましたが、タイヤ空気圧の低下により2回目のピットストップを余儀なくされました。

このレースの結果、アロンソはドライバーズランキングで103ポイントを獲得し、2位のライコネンとの差を27ポイントにまで広げました。3位にはミハエル・シューマッハが55ポイントで続いていますが、タイトル争いはアロンソとライコネンの2強状態となりました。モントーヤはシューマッハよりも上位でフィニッシュし10ポイントを獲得しましたが、それでも50ポイントにとどまり、シューマッハを上回ることはできませんでした。

コンストラクターズランキングでは、ルノーが146ポイントで首位を維持し、2位のマクラーレン・メルセデスに10ポイントの差をつけました。フェラーリが86ポイントで3位、トヨタが78ポイントで4位につけています。

特筆すべき点は、このレースで全車が完走を果たしたことでしょう。これは、1961年オランダグランプリ以来の出来事で、非常に珍しい出来事でした。全車完走はその後、2011年ヨーロッパグランプリ、2016年中国グランプリ、2016年日本グランプリでも記録されていますが、2005年アメリカグランプリも全車完走でしたが、ミシュランタイヤ装着車が不参加だったため、6台でのレースとなりました。2015年日本グランプリは、フェリペ・ナッセがリタイアしましたが、走行距離が90％以上だったため完走扱いとされ、全車完走とされています。

なお、このレースから、アントニオ・ピッツォニアがニック・ハイドフェルドに代わり、シーズン残りレースに出場することになりました。

この2005年イタリアグランプリは、モントーヤの驚異的な速度記録、アロンソのタイトル獲得への前進、そして全車完走という珍しい出来事など、多くの話題を提供した記憶に残るレースとなりました。

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