2007年のチャンプカー・シーズン

2007年チャンプカー・ワールドシリーズ：最終章の幕開け

2007年シーズンは、チャンプカー・シリーズにとって29シーズン目にして最後のシーズンとなりました。この年は、シリーズの歴史に新たな1ページを刻むとともに、大きな転換期を迎える年でもありました。

シリーズ概要

4月8日にラスベガスで開幕し、11月11日に最終戦を迎えるまで、全14レースが繰り広げられました。このシーズンは、いくつかの重要な変更が特徴的でした。まず、開幕戦が従来のロングビーチからラスベガスへと移された点が挙げられます。また、ロングビーチは第2戦、ヒューストンは第3戦という日程となりました。2007年シーズンの全レーススケジュールは、2006年9月27日に発表されました。

技術革新と参戦状況

この年から、パノスが3年間のシャシー供給契約を締結しました。パノスDP01シャシーは、エラン・モータースポーツ・テクノロジーが製造し、コスワース製のターボエンジンを搭載。ワンメイクレースとすることで、参戦コストの削減を目指していました。これにより、参加チーム数の増加が期待されましたが、実際には2006年シーズンを上回ることはありませんでした。また、フォードはコスワースエンジンへのバッジ付けを行わないことを発表。さらに、マツダが新たなペースカーおよび公式車両を供給することになりました。

ESPNは複数年契約を結び、2007年シーズンの放送権を獲得。長年のブランクを経て、再びチャンプカーのレースがテレビで放映されることになりました。

チャンプカーは、2003年以来となるヨーロッパでのレース開催を発表。9月2日にオランダのTTサーキット・アッセン、9月9日にベルギーのゾルダー・サーキットでレースが行われることになりました。

新しいロゴも発表されました。チャンプカー・ワールド・シリーズとアトランティック・シリーズは、新たなロゴを採用し、シリーズの刷新を印象づけました。

参加チームとドライバー

全チームがコスワース製2.65リッターV8エンジン、パノスDP01シャシー、ブリヂストンタイヤを使用するワンメイクレースという体制が取られました。多くのベテランドライバーに加え、若手ドライバーも参戦し、激しい戦いを繰り広げました。

シーズン中のドライバー変更

シーズン中、数々のドライバー交代劇が起こりました。負傷や事故、契約上の問題など、様々な理由から、多くのドライバーが入れ替わりました。特に、フォーサイス・レーシング、PKVレーシング、コンクエスト・レーシングなどは、複数のドライバー変更を余儀なくされました。マリオ・ドミンゲス選手は、複数のチームで代役を務めるなど、シーズン中に大きな存在感を示しました。

レースとシリーズ結果

いくつかのレースが、様々な事情によりキャンセルされました。デンバーグランプリ、中国グランプリ、アリゾナグランプリは、開催中止という結果に終わりました。

ポイントシステムは、1位から20位まで順位に応じたポイントが与えられ、さらにファステストラップやラップリード、順位の上昇などにもボーナスポイントが加算される複雑なものでした。

最終的に、シーズンは激戦の末に幕を閉じ、翌年にはIRLとの統合という新たな展開を迎えることとなりました。2007年シーズンは、チャンプカー・シリーズの歴史において、大きな転換点となった重要な年として記憶されています。

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