2007年ノルディックスキー世界選手権札幌大会

2007年ノルディックスキー世界選手権札幌大会

2007年2月22日から3月4日まで、札幌市で2007年ノルディックスキー世界選手権が開催されました。札幌での開催は17大会ぶり2回目となり、冬季オリンピックとの併催を除くとアジア初開催。クロスカントリースキー、スキージャンプ、ノルディック複合の3競技18種目で熱戦が繰り広げられました。大会の広報大使は、スキージャンプ界のレジェンド、原田雅彦氏が務めました。

大会のハイライト

今大会は、史上初の屋内クロスカントリー競技開催が大きな注目を集めました。札幌ドームを舞台に、スプリント種目やノルディック複合の一部が行われ、新たな試みとして話題となりました。

数々の記録も誕生しました。

ビルピ・クイトゥネン（フィンランド）: 女子クロスカントリースキーで金メダル3個、銅メダル1個を獲得する活躍。
アストリド・ヤコブセン（ノルウェー）: 女子クロスカントリースキーで金、銅メダルを合計3個獲得。
ラーシュ・ベルゲル（ノルウェー）: 同年開催のバイアスロン世界選手権とノルディックスキー世界選手権の両方でメダルを獲得する史上初の快挙。
ロニー・アッカーマン（ドイツ）: ノルディック複合個人で史上初の3連覇を達成。
ハンヌ・マンニネンとピルヨ・ムラネン（フィンランド）: 兄妹で金メダルを獲得する初の快挙。ハンヌはノルディック複合個人スプリントと団体、妹ピルヨはクロスカントリースキー女子リレーでそれぞれ優勝。
レアニード・カルネイエンカ: ベラルーシに世界選手権初のメダルをもたらす。
ペトラ・マジッチ（スロベニア）: スロベニアの女子選手として、またスロベニアのクロスカントリースキー界として初のメダルを獲得。
シモン・アマン（スイス）: スキージャンプ個人で2つのメダルを獲得し、団体戦では最長不倒を記録。
アダム・マリシュ（ポーランド）: スキージャンプ個人ノーマルヒルで世界選手権通算4つ目の金メダルを獲得。

会場

スキージャンプ: 大倉山ジャンプ競技場、宮の森ジャンプ競技場
クロスカントリースキー: 白旗山競技場、札幌ドーム
表彰式: JR札幌駅南口広場、各競技会場

大会を彩ったもの

マスコットキャラクター: エゾシカをモチーフにした「ノルッキー」
応援ソング: 福原美穂「恋はリズム -Believe My Way-」

大会の課題

しかし、観客動員数は当初予測の半分以下に留まり、前回大会の3分の1という結果となりました。事前の告知不足や競技ファン以外の関心の低さが原因として挙げられています。また、テレビ朝日が独占放映権を獲得したものの、地上波での生中継がほとんどなく、放送を求める苦情が多数寄せられました。メディアの関心の低さや、全国規模での視聴率が見込めないという判断が背景にあったと考えられます。

参加国

49ヶ国が参加。

スポンサー

多くの企業がスポンサーとして大会を支えました。

メインスポンサー: VIESSMANN、inter sport、eon ruhrgas、Rauch、halti、スズキ、BAUHAUS、サッポロビール
ナショナルスポンサー: 北海道新聞、雪印乳業、EC英会話、札幌大学、野村證券札幌支店、加藤水産、石屋製菓
* オフィシャルサポーター: ツルハホールディングス、土屋ホーム、audio-technica、北海道シミズ、北海道映像記録、凸版印刷北海道事業部、山藤三陽印刷、JT

まとめ

2007年ノルディックスキー世界選手権札幌大会は、数々の記録と話題を提供した一方で、観客動員やテレビ放送といった課題も残しました。しかし、札幌の地で再び世界選手権が開催されたことは、日本のウィンタースポーツ界にとって大きな意義があったと言えるでしょう。

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