大倉山ジャンプ競技場

大倉山ジャンプ競技場について

大倉山ジャンプ競技場は、札幌市中央区にあるスキージャンプ専用の競技場で、特にラージヒルに特化しています。この競技場は、宮の森ジャンプ競技場とともに、ナショナルトレーニングセンターの競技別強化拠点としても機能しています。そのため、多くのアスリートがここで訓練し、国内外の大会が頻繁に実施されています。

歴史的な背景

1923年に三角山に建設された初の固定スキージャンプ台「シルバーシャンツェ」がこの地域でのジャンプ競技の始まりでしたが、その後の4年間で設置されたジャンプ台は30m級と、国際基準からは遅れていました。1928年、秩父宮雍仁親王の来道を受けて、大倉喜七郎が地域に国際級のジャンプ台が必要であると訴えたことが転機となり、1929年にはノルウェーから専門家が招かれ、60m級のジャンプ台の建設が決定しました。

1931年、ついにこのジャンプ台が完成し、「大倉シャンツェ」と名付けられ、その後「大倉山シャンツェ」と呼ばれるようになりました。この名は大倉喜七郎の寄付によって実現したものです。1957年には雪印乳業が新たに60m級の台を設置し、「雪印シャンツェ」として知られるようになりました。これを経て、1972年の札幌オリンピックではこのジャンプ競技場が大改修され、現在の施設のスタイルに近づきました。

施設の特徴

大倉山ジャンプ競技場は、サマージャンプやナイタージャンプができる設備が整い、国際的な大会が数多く行われています。観客席は多くの人を収容でき、エリア全体が観光地としても人気があります。特に、展望ラウンジからは札幌の市街地や美しい自然の景観を楽しめます。

訪れる人々は、標高307mの展望台からの眺望とともに、周囲にある札幌オリンピックミュージアムや大倉山クリスタルハウスも訪れることができます。また、公式キャラクターとしてエゾモモンガをモデルにした「くらやん」が多くの人に親しまれています。

競技実績

大倉山ジャンプ競技場では、さまざまな大会が開催されてきました。全日本学生スキー選手権大会や国際大会としてのワールドカップ、オリンピックなどが行われており、その歴史には名だたるスキージャンパーたちの素晴らしい瞬間が詰まっています。特に、最近では2017年のアジア冬季競技大会に合わせたイベントや、国際スキー連盟のルール改正に伴う改修も行われ、常に進化を続けています。

アクセス

札幌市営地下鉄東西線の円山公園駅からのアクセスも非常に便利で、バスを利用することで簡単に到着できます。また、札幌駅から車で約30分という立地も魅力の一つです。駐車場も完備されており、普通車113台、大型車15台分のスペースがあり、多くの観客に対応しています。

大倉山ジャンプ競技場はスキージャンプの枠を超えて、地域の文化や観光の一部として、多くの人々に愛され続けています。

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