2008年ギニアクーデター

2008年ギニアクーデターの概要

2008年ギニアクーデターは、2008年12月23日に西アフリカのギニア共和国で発生した軍事クーデターです。当時の大統領であったランサナ・コンテの死去という政権空白を突いて、ムサ・ダディス・カマラ率いる民主主義と発展のための国民評議会（CNDD）が権力を掌握しました。

クーデター発生の背景

長年ギニアを統治してきたランサナ・コンテ大統領が2008年12月22日に死去し、翌23日早朝にその事実が公表されました。そのわずか6時間後、CNDDは国営ラジオを通じて軍事クーデターの実行を宣言し、ギニアの政治情勢は一変しました。

クーデター後の動き

クーデター発生の翌日、ムサ・ダディス・カマラは自身がCNDDの大統領であると声明を発表し、実質的なギニアの国家元首となりました。カマラは、2010年末までに大統領選挙を実施し、民政移管を行うことを約束しました。2008年12月30日には、カビネ・コマラが首相に任命され、新政権が発足しました。コマラ首相は、就任から2日後の演説で、「クーデターはギニアを民族闘争への転落から救った」と主張しました。

その後のギニア

当初の約束通り、2010年には大統領選挙が実施され、アルファ・コンデが当選し、新大統領に就任しました。これにより、軍事政権から民政へと移行し、ギニアの民主化プロセスは新たな段階に入りました。

2008年のクーデターは、ギニアの政治史における重要な転換点となりました。コンテ大統領の死去という危機的状況下で、CNDDが権力を掌握し、その後の民主化への道筋をつけたことは、ギニアの将来に大きな影響を与えました。しかし、クーデター自体は、民主主義の原則に反するものであり、その正当性については議論の余地があります。

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