アルファ・コンデ

アルファ・コンデ：ギニアの政治家

アルファ・コンデ（Alpha Condé、1938年3月4日 - ）は、ギニアの政治家です。2010年から2021年までギニアの大統領を務めましたが、クーデターによってその座を追われました。また、2017年にはアフリカ連合の議長も務めています。

コンデはマリンケ人で、ギニア人民連合（RPG）の党首です。2010年11月に行われたギニア初の民主的な大統領選挙で52.52%の票を獲得し、大統領に当選しました。

経歴

1938年、フランス領西アフリカのギニア西部のボケで生まれました。15歳の時にパリに渡り、リセ・チュルゴで学びました。その後、パンテオン・ソルボンヌ大学に進学し、法学博士号を取得。同大学の教員となりました。1970年には、パリで人種差別による襲撃事件に遭遇し、重傷を負っています。

1977年、アルファ・イブライマ・ソウらと秘密結社 Le Mouvement national démocratique (MND) を設立。1991年にギニアで合法化されました。コンデは、1970年にセク・トゥーレ大統領によって死刑判決を受けていたギニア知識人の反体制派の一人として、フランスで亡命生活を送っていました。1993年にランサナ・コンテ大統領が複数政党制を導入すると、コンデは帰国し大統領選挙に出馬しましたが、コンテに敗れました。1998年の選挙でも3位に終わっています。

1998年12月16日、コンデは反政府暴動の計画などの容疑で逮捕され、懲役5年の判決を受けました。しかし、2001年5月にコンテ大統領によって恩赦を受け釈放され、フランスへ出国。2005年4月にギニアへ帰国しました。

2008年12月23日にコンテ大統領が死去すると、ムサ・ダディス・カマラ大尉によるクーデターが発生し、軍事政権が樹立されました。コンデは当初、クーデターを評価しましたが、その後カマラ政権を批判するようになりました。

大統領

2009年12月3日にカマラが銃撃されると、セクバ・コナテが大統領選挙を実行。コンデは大統領選挙に出馬し、決選投票に進みました。2010年11月7日、元首相のセル・ダーレン・ディアロとの決選投票で52.52%の得票を得て勝利し、ギニアの大統領に選出されました。しかし、ディアロは選挙結果に不服を唱え、暴動が発生。コナテ暫定大統領は非常事態宣言を発令しました。その後、最高裁判所がディアロの訴えを退け、コンデは12月21日に大統領に就任しました。2015年の大統領選挙で再選を果たし、2020年3月には大統領の3選を可能とする憲法改正を行い、同年10月18日の大統領選挙で3選を果たしました。

2011年7月19日には、コナクリ市郊外にある大統領私邸が武装集団に襲撃される事件が発生しました。

2021年軍事クーデター

2021年9月5日、軍の特殊部隊がクーデターを起こし、コンデを拘束。国家和解発展委員会を名乗り、政権を掌握し、憲法の停止や政府の解散を宣言しました。同年11月30日には、軍事政権によって夫人の邸宅へと移送されました。2022年12月9日、アメリカ財務省は汚職と人権侵害に対する制裁の対象としてコンデをリストに加えました。

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