2009年のオールスターゲーム (日本プロ野球)

2009年のオールスターゲーム

2009年（平成21年）の日本プロ野球オールスターゲームは、「マツダオールスターゲーム2009」として、同年7月24日と25日の二日間にわたり開催されました。この年のオールスターゲームは、世界金融危機の影響を受け、一時は廃止の検討も俎上に載せられるという異例の背景の中で行われましたが、最終的には翌2010年の開催継続が合意され、実施に至りました。

大会の冠スポンサーは前年に引き続きマツダが務め、表彰制度にはいくつかの変更が加えられました。最も注目されたのは、2試合を通じて最も活躍した選手に贈られる最優秀選手賞です。前年の「マツダ・ビアンテ賞」から名称が「マツダ・アクセラ賞」に変更され、副賞として贈られる自動車も同社のアクセラが選ばれました。また、最優秀選手以外の表彰については、「優秀選手賞」という包括的な枠組みから、「ベストバッター賞」「ベストピッチャー賞」「ベストプレー賞」と部門別に細分化されることになり、より選手の特定の活躍に焦点を当てる形となりました。

試合日程と開催地

大会は2試合制で行われました。:

第1戦: 7月24日、北海道札幌市の札幌ドームで開催。試合開始時刻は18時35分でした。試合前には宇宙飛行士の野口聡一氏による始球式、松山千春氏による国歌斉唱が行われました。また、野球殿堂入りを果たした若松勉氏、故人の青田昇氏、大社義規氏の表彰式も執り行われ、故人の表彰には遺族が出席しました。
第2戦: 7月25日、広島県広島市のMAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島で開催。試合開始時刻は18時28分でした。始球式は2009 NPB12球団ジュニアトーナメントの広島ジュニアチームが務め、国歌斉唱はCHEMISTRYが担当しました。

出場選手はファン投票、選手間投票、そして監督推薦によって選抜されました。

試合結果

両日とも熱戦が繰り広げられました。

第1戦: セントラル・リーグが10対8でパシフィック・リーグを下しました。セ・リーグの勝利投手は横浜ベイスターズの三浦大輔投手、パ・リーグの敗戦投手は北海道日本ハムファイターズの武田久投手でした。本塁打はセ・リーグから読売ジャイアンツのアレックス・ラミレス選手と東京ヤクルトスワローズの青木宣親選手が記録しましたが、パ・リーグに本塁打はありませんでした。この試合のMVPには、本塁打を放った青木宣親選手が選ばれました。
第2戦: パシフィック・リーグが7対4でセントラル・リーグに勝利しました。パ・リーグの勝利投手は福岡ソフトバンクホークスの杉内俊哉投手、セ・リーグの敗戦投手は中日ドラゴンズの吉見一起投手でした。本塁打はパ・リーグから福岡ソフトバンクホークスの松中信彦選手が2本、埼玉西武ライオンズの中村剛也選手、千葉ロッテマリーンズのサブロー選手が飛び出し、セ・リーグからは東京ヤクルトスワローズの宮本慎也選手が記録しました。この試合のMVPには、2本塁打と活躍した松中信彦選手が輝きました。

また、2試合を通じて最も印象的なプレーを見せた選手に贈られるマツダ・アクセラ賞は、地元広島東洋カープの赤松真人選手が受賞しました。

テレビ・ラジオ中継

大会の模様は地上波テレビおよびラジオで広く中継されました。

テレビ中継:
第1戦は日本テレビ系列（制作協力:札幌テレビ）が中継を担当しました。日本テレビ系列によるオールスター中継は2年ぶり、札幌テレビの関与は8年ぶりでした。なお、この2009年が、2020年現在、日本テレビ系列がオールスターゲームを中継した最後の年となっています。当初はテレビ朝日系列が担当する予定でしたが、世界水泳の中継と日程が重複したため辞退しました。
第2戦はTBS系列（制作協力:中国放送）が中継しました。TBS系列にとっては4年連続のオールスター中継であり、TBSと中国放送が共同で担当するのは14年ぶりでした。地上波では生中継され、衛星放送ではTBSニュースバードで録画放送されました（BS-TBSでの放送はありませんでした）。
ラジオ中継:
第1戦はHBCラジオ（JRN系列）、STVラジオ（NRN系列）、ニッポン放送、文化放送（いずれも関東ローカル）、RFラジオ日本がそれぞれ中継しました。
第2戦はRCCラジオ（JRN系列）、NRN系列への裏送り中継（制作:RCC）、ニッポン放送（MBSとのネット）、NHKラジオ第1（中国地方のみ）が中継しました。RFラジオ日本は、この2009年の第2戦以降、2021年現在までオールスターゲームの中継を行っていません。

2009年のオールスターゲームは、経済状況の影響を受けながらも、新しい表彰制度を導入し、二つの異なる球場を舞台にセ・パ両リーグのスター選手たちが熱戦を繰り広げた大会となりました。

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