2012年のFIA 世界耐久選手権

2012年 FIA 世界耐久選手権の全貌

2012年に開催されたFIA 世界耐久選手権（WEC）は、国際自動車連盟（FIA）およびフランス西部自動車クラブ（ACO）が手掛けた初の大会でした。このシリーズは、2010年から2011年にかけて開催されたインターコンチネンタル・ル・マン・カップの後継となります。実に20年ぶりの復活となるこの耐久レースの世界選手権は、ル・マンプロトタイプおよびグランドツアラーの4つのカテゴリーで競われました。

18種類の耐久レースが世界中で行われる中、2012年シーズンは3月17日のセブリング12時間レースで幕を開け、10月28日の上海6時間レースで締めくくられる、全8戦の構成でした。各レースは、選手たちのスピードと耐久力を試す重要な機会となり、各チームはそれぞれの戦略を駆使して競い合いました。

開催スケジュールと変更点

最初に発表されたカレンダーは2011年11月に発表され、8レースは4大陸8カ国で開催される予定でした。セブリング、スパ・フランコルシャン、ルマン、シルバーストンといったレースは、前年のインターコンチネンタル・ル・マン・カップから引き続き行われ、さらにバーレーンと富士では新しいレースが展開されることになりました。最終的に、12月には改訂カレンダーが発表され、バーレーンと富士の開催順が変更され、多くのファンの関心を集めました。

エントリー数とカテゴリ

この耐久選手権は4つのクラスから成り立っており、Le Mans Prototype 1（LMP1）、Le Mans Prototype 2（LMP2）、Le Mans Grand Touring Endurance - Professional（LMGTE Pro）、Le Mans Grand Touring Endurance - Amateur（LMGTE Am）の各カテゴリーで戦われました。2012年のエントリーリストでは、フルグリッドとなる30台が集まり、各カテゴリーにおいて9台や5台のエントリーが確認されました。フルシーズンエントリーしたチームは、最大3台の追加エントリーを許可されていました。

レース結果と選手権ランキング

各レースでの結果や選手権ポイントの獲得方法についても詳細が定められています。ポイントを獲得するためには、優勝者の走行距離の70%以上を走行する必要があります。また、ポールポジションを獲得したドライバーには追加ポイントが与えられるシステムもあり、ル・マン24時間レースではポイントが2倍となることから、戦略的な走行が求められました。

このシーズンでは、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエ、マルセル・フェスラーの組み合わせが、上海6時間レースにおいてタイトルを決定しました。彼らは3勝を挙げ、その中にはル・マン24時間レースの勝利も含まれていました。

マニファクチャラーズランキング

マニファクチャラーズランキングは、LMP1のフルシーズンエントリーに特化され、ポイントはそれぞれのマニファクチャラーの最高順位の車両に与えられます。アウディはこのシーズンの前半に4連勝を果たし、シルバーストンでタイトルを確定しました。一方、LMGTE部門では、フェラーリが5勝を挙げてバーレーンでタイトルを獲得しました。

トロフィーとタイトル

各カテゴリには、独自のトロフィーが用意され、特にLMP1トロフィーにはレベリオン・レーシングが7勝を挙げて富士でタイトルを得ました。スターワークス・モータースポーツもLMP2トロフィーでタイトルを獲得し、AFコルセがLMGTE Proで5勝を挙げてバーレーンでチャンピオンとなりました。

これらの結果は、耐久レースにおけるドライバーやコンストラクターの競争の激しさを象徴しています。2012年のFIA 世界耐久選手権は、モータースポーツファンにとって忘れられないシーズンとなったことでしょう。

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