AFコルセ

AFコルセ

AFコルセ（AF Corse Srl）は、イタリアのピアチェンツァを拠点にするレーシングチームで、主にGT選手権に参加しています。このチームは1995年に元レーシングドライバーのアマート・フェラーリによって設立され、彼はエンツォ・フェラーリとは血縁関係にない人物です。設立当初はイタリア・スーパーツーリズモ選手権に参戦し、1999年まで活動を行いました。その後、マセラティのGTマシンを駆ってイタリアGT選手権やFIA GT選手権に挑み、数多くの好成績を残しました。

フェラーリとの関係

2002年以降、AFコルセはフェラーリのGT車両をメインに使用し、各地で開催されるGT選手権でセミワークスチームの役割を担っています。フェラーリの専門部署であるコルセ・クリエンティ部門や、歴代ワークスマシンを製造するミケロット社との協力関係も深く、メカニックの派遣や技術的なサポートを受けています。また、GTE-Amクラスのフェラーリユーザーのサポートも行い、一種の実行部隊としての機能を果たしています。

2020年には、FIA 世界耐久選手権（WEC）においてワークスチームとして、ジャンカルロ・フィジケラやオリビエ・ベレッタといった元F1ドライバー達と共にフェラーリ・488GTEでル・マン24時間レースに参戦。さらにGTオープン選手権やGT1ワールド・チャンピオンシップ、GTアジア選手権、イタリアGT選手権など、世界の11の選手権に参加しています。

特に、2023年にはフェラーリにとっての新たなプロトタイプ車両、ル・マン・ハイパーカー規定の499Pがデビューし、AFコルセがその運営を担当しました。この大会で、彼らはル・マン24時間レースの100周年記念大会で見事総合優勝を果たしました。

ワンメイクレース

また、AFコルセはフェラーリ・チャレンジにおいても重要な役割を果たしています。これはフェラーリ488チャレンジを基にしたワンメイクレースであり、ヨーロッパ、アジア・パシフィック、北アメリカ、そしてイギリスなど複数の地域でのマシンメンテナンスやロジスティクスを担当しています。2000年代の初めには、マセラティが開催するトロフェオ・カップのメンテナンスや運搬を手掛けていました。

在籍ドライバー

現在の在籍ドライバーには、トニ・バイランダー、パシン・ラソーラス、ジェームス・カラド、アレッサンドロ・ピエール・グイディ、コーム・レドガーなどが名を連ねています。過去には石川資章や小林可夢偉、ジャン・アレジ、ミカ・サロ、ジョニー・ハーバート、さらにはダビデ・リゴンなど、多数の名ドライバーがAFコルセで活動していました。

AFコルセのレーシングチームとしての地位は確固たるものであり、FerrariのGTレースのさらなる前進をリードする重要な存在となっています。

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