2012年日本グランプリ (4輪)

2012年日本グランプリ概要

2012年のF1世界選手権第15戦である日本グランプリは、10月7日に鈴鹿サーキットで開催されました。このレースは鈴鹿サーキットの開場50周年を記念するものであり、鈴鹿で開催されるのは今回で24回目となります。来年2013年にも鈴鹿サーキットでF1日本グランプリの開催が予定されています。

レース前の状況として、ドライバーズチャンピオン争いは、スクーデリア・フェラーリのフェルナンド・アロンソが194ポイントでトップに立ち、29ポイント差でレッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテルが追いかけている状態でした。シンガポールGP終了後、著名なドライバーの移籍発表が相次ぎ、特にマクラーレンのルイス・ハミルトンがメルセデスに移籍することを発表したことが注目されました。これに伴って、マクラーレンはザウバーからセルジオ・ペレスを獲得。さらに、ミハエル・シューマッハも10月4日にF1からの引退を発表しました。

予選結果

予選では、レッドブルチームのベッテルとマーク・ウェバーが1・2位を確保しました。特にベッテルは、2009年の鈴鹿再開以来4年連続でポールポジションを獲得し、レッドブルはフロントローを独占しました。一方、ハミルトンは設定がうまくいかず9位に終わり、3位にはマクラーレンのジェンソン・バトン、そして4位には小林可夢偉が続きました。

小林は日本GPにおいて最高のスタート位置を確保し、地元の期待を背負う存在となりました。予選中にはアロンソがスピンを喫し、後々のレース展開にも影響を及ぼしました。

決勝展開

晴天となった決勝日、気温は23℃、路面温度32℃というコンディションでスタートが切られました。ポールポジションのベッテルが好スタートを決め、すぐ後ろから小林が迫る展開に。ところが、アロンソは接触によってフロントウィングを損傷し、不運にもリタイア。さらに、ウェバーも他車との接触により最後尾に落ちました。

レースが再開されると、ベッテルが独走を続け、小林がバトンと順位を競い合う形になりました。ピットインでは、バトンが早めにタイヤ交換を行い意地を見せるも、小林もこれに応じて耐える展開が続きます。中盤からはマクラーレン勢がペースを上げ、特にハミルトンがライコネンを抑え込むシーンも見られました。

終盤には、バトンが小林に迫り、3位争いが加熱する中、ベッテルは快調に後続を引き離し、最後の周回に入ります。そこで、ベッテルはファステストラップを記録しながらフィニッシュ。優勝を果たし、ポールポジションからのワンツーフィニッシュは見事でした。

小林はバトンの圧力に耐え、見事3位でフィニッシュ。これにより、地元日本グランプリにおいて自身初のF1表彰台を獲得し、観客からの歓声に圧倒された瞬間でした。これで日本人の表彰台獲得は、鈴木亜久里、佐藤琢磨に続く3人目となります。

レース後の振り返り

観客数は前年を上回る208,000人で、全体を通して盛況でした。また、グロージャンによるスタート直後の接触事故も話題となり、レース後には抗議が相次ぐ一幕もありました。2012年日本グランプリは、ベッテルと小林の活躍が光った歴史的なレースとなりました。特に小林はファンへの感謝を語り、注目を集めました。

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