2013 FNS歌謡祭

2013 FNS歌謡祭：新旧アーティストの夢のコラボレーションと高視聴率

2013年12月4日、フジテレビ系列にて放送された『2013 FNS歌謡祭』は、同番組通算42回目の放送であり、フジテレビ開局55周年を記念した特別番組として制作されました。草なぎ剛（SMAP）と滝川クリステルが息の合った司会進行を務め、視聴者を楽しませました。

例年通り、12月の第1水曜日に放送されたため、同枠で放送されていた連続ドラマ『リーガルハイ』は休止となりました。この放送枠は2015年まで、FNS歌謡祭放送日に合わせて休止が続けられました。

番組のテーマは前年と同様に「最強のコラボレーション」。その名の通り、数々のアーティスト同士の夢の共演が実現し、番組全体を盛り上げました。

視聴率は平均18.8%、瞬間最高視聴率は嵐の「Endless Game」歌唱シーンで23.4%を記録（関東地区、ビデオリサーチ調べ）。これは2013年民放音楽番組の最高視聴率であり、前年を0.5%上回る高い数字となりました。

番組プロデューサーを務めていたきくち伸氏は、翌年6月の人事異動により別部署へ異動したため、この回が最後の担当となりました。これは、きくち氏が長年携わった『FNS歌謡祭』において大きな転換期を意味する出来事でした。また、演歌・歌謡曲アーティストの出演者数減少も特筆すべき点です。これは、同時期に開始された他局の演歌・歌謡曲番組との関係性が指摘されています。

ステージパフォーマンス：世代を超えた共演と感動の再会

ステージでは、AKB48の高橋みなみが7曲にも参加するなど、多くのアーティストが華麗なパフォーマンスを披露しました。SMAPはトップバッターで「SHAKE」、大トリで「シャレオツ」を歌唱し、番組を締めくくりました。

番組前半の見どころの一つは、斉藤由貴、南野陽子、浅香唯、松本伊代といった1980年代を代表する女性アイドルと、AKB48、乃木坂46、ももいろクローバーZといった現代のトップアイドルグループとの世代を超えた共演です。

後半では、華原朋美と小室哲哉の約15年ぶりの共演が実現。1998年以来となるこの再会は、視聴者に大きな感動を与えました。「I'm proud」「I BELIEVE」を熱唱した後、華原朋美から小室哲哉への感謝と謝罪の言葉が飛び出すサプライズもありました。この場面は当初の予定になかったアドリブだったと、後日プロデューサーが明かしています。

SMAPのメンバーはそれぞれソロで他のアーティストとの共演を果たしました。中居正広は自身がプロデュースした舞祭組と「棚からぼたもち」、木村拓哉はエレファントカシマシと「今宵の月のように」、稲垣吾郎は田島貴男と「接吻 -kiss-」、草なぎ剛はTRFと小室哲哉と「EZ DO DANCE」、香取慎吾はゆずと「桜木町」を披露しました。

ジャニーズ事務所からは、SMAP、TOKIO、KinKi Kids、V6、嵐、山下智久、Hey! Say! JUMP|Hey!_Say!_JUMP、Kis-My-Ft2、舞祭組、Sexy Zone、A.B.C-Zと、多くのグループが出演しました。特に舞祭組とA.B.C-Zは『FNS歌謡祭』初出演となりました。

その他にも、NMB48、大原櫻子、OKAMOTO'Sなど17組ものアーティストが初出演を果たし、番組に新鮮な風を吹き込みました。

全76曲中62曲がコラボレーションという、まさに「最強のコラボレーション」にふさわしい番組となりました。AKB48の大島優子と、後に他界したKANにとっても、この番組が最後の出演となりました。

その他

当初出演予定だった宮本笑里は体調不良のため出演キャンセルとなりました（後に妊娠が公表されました）。代役として末延麻裕子が急遽出演しています。小倉智昭、菊川怜ら『とくダネ！』のMC陣も特別観覧ゲストとして出演しました。

この番組は、豪華アーティスト共演、世代を超えたコラボレーション、そして視聴率の高さが際立つ、記憶に残る『FNS歌謡祭』となりました。スタッフ、出演者、そして視聴者にとって、忘れられない一夜を演出しました。

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