2013年の台風

2013年の台風

2013年は、太平洋北西部で発生した熱帯低気圧が多数台風となり、記録的な年となりました。年間発生数は31個に達し、1994年以来19年ぶりに30個を超え、2000年以降では最多となりました。特に10月には7個の台風が発生し、これは1951年以降最多タイの記録です。

台風の発生状況

発生数: 年間31個（平年値25.6個）
10月の発生数: 7個（1951年以降最多タイ）
日本への接近: 14個
日本への上陸: 2個（いずれも9月）
東経180度線越えの越境台風: 2つ連続発生

月別の台風発生数

1月から8月までは平年並みの発生数でしたが、9月と10月に発生数が急増しました。特に10月は、過去最多となる7個の台風が発生しました。

各台風の詳細

台風1号（ソナムー）

1月3日に発生。1951年以降6番目に早い発生。アジア名「ソナムー」は、発音が「津波」に類似していたため使用中止。

台風2号（サンサン）

2月22日に発生。1951年以来5回目、1992年以来21年ぶりに複数の台風が同時期に発生。
フィリピンで4名が死亡、2名が行方不明となる。

台風3号（ヤギ）

6月8日に発生。梅雨前線を北上させたが、勢力はあまり発達せず温帯低気圧に。

台風4号（リーピ）

6月18日に発生。宮古島付近を通過後、東シナ海へ進み温帯低気圧に。

台風5号（バビンカ）

6月21日に発生。中国海南島を通過後、ベトナムに上陸し消滅。

台風6号（ルンビア）

6月28日に発生。フィリピンを横断し、中国華南地方に上陸。

台風7号（ソーリック）

7月8日に発生。先島諸島に接近し、石垣市、宮古島市で11人が重軽傷。台湾北部を襲い、1人が死亡。中国でも多数の被災者を出す。

台風8号（シマロン）

7月17日に発生。勢力はあまり強まらず、中国福建省付近で消滅。

台風9号（チェービー）

7月31日に発生。勢力はあまり強まらず、ベトナム北部に接近。

台風10号（マンクット）

8月6日に発生。勢力はあまり強まらず、ベトナム北部に接近。

台風11号（ウトア）

8月10日に発生。ルソン島に上陸後、中国南部に再上陸。

台風12号（チャーミー）

8月18日に発生。宮古島付近を通過し、中国福建省に上陸。干ばつに見舞われていた宮古島に恵みの雨をもたらした。

台風13号（ペバ）

ハリケーンとして発生後、東経180度線を越え台風に。2006年以来7年ぶりの越境台風。

台風14号（ウナラ）

ハリケーンとして発生。観測史上初の2日連続越境台風。勢力はほとんど強まらず。

台風15号（コンレイ）

8月27日に発生。ルソン海峡を縦断し、台湾に大雨をもたらす。

台風16号（イートゥー）

9月1日に発生。東進する予報だったため「発達した熱帯低気圧」として扱われた。

台風17号（トラジー）

9月2日に発生。鹿児島県指宿市付近に上陸。九州に6年ぶりの上陸。全国各地に大雨をもたらす。

台風18号（マンニィ）

9月13日に発生。近畿地方を中心に大雨をもたらす。特別警報が初めて発表された。

台風19号（ウサギ）

9月17日に発生。フィリピン、台湾、中国南部に甚大な被害をもたらす。中国では25人が死亡。

台風20号（パブーク）

9月21日に発生。小笠原諸島近海を進み、伊豆諸島にも接近。

台風21号（ウーティップ）

9月27日に発生。ベトナム、中国で計25人が死亡。

台風22号（セーパット）

9月30日に発生。小笠原諸島、伊豆諸島に接近。

台風23号（フィートウ）

9月30日に発生。中国福建省、浙江省に甚大な被害をもたらす。アジア名「フィートウ」は使用中止。

台風24号（ダナス）

10月4日に発生。沖縄本島を暴風圏に巻き込む。与論島、沖永良部島でほぼ全域が停電。

台風25号（ナーリー）

10月9日に発生。フィリピン、ベトナム、タイに被害をもたらす。ラオス国営航空301便墜落事故にも影響。

台風26号（ウィパー）

10月11日に発生。関東地方に接近。伊豆大島で記録的な豪雨、土石流が発生し、多くの犠牲者。

台風27号（フランシスコ）

10月16日に発生。スーパータイフーンに発達。南西諸島から東日本にかけて広い範囲で大雨、暴風をもたらした。各地で土砂災害や浸水が発生。各地で停電の被害が発生した。先の台風26号によって土砂災害が発生した東京都大島町では、この台風の接近に伴い、避難指示が出された。

台風28号（レキマー）

10月21日に発生。24時間で中心気圧が70hPa低下。猛烈な台風に成長。小笠原諸島に接近。

台風29号（クローサ）

10月30日に発生。フィリピンに上陸し、豪雨による水害や強風による被害。

台風30号（ハイエン）

11月4日に発生。フィリピンを直撃し、6,000人以上が犠牲となる。記録的な高潮が発生。近年フィリピンにおける災害史上最大級の災害。

台風31号（ポードル）

11月14日に発生。台風30号に続きフィリピンに被害。

その他

特別警報: 台風18号で初めて発表。
越境台風: 13号と14号が連続で発生。
使用中止となったアジア名: 1号「ソナムー」、23号「フィートウ」

脚注

フィリピン名は、PAGASAが命名。
ラビュヨ（11号）、サンティ（25号）、ヨランダ（30号）は名前リストから除去。

外部リンク

Typhoon2000 Philippine typhoon website
Joint Typhoon Warning Center
Meaning of typhoon names (JMA)
Japan Meteorological Agency - Tropical Cyclone Information
気象庁｜台風情報
Digital Typhoon - Typhoon Images and Information
PAGASA - Tropical Cyclone Information for the Phillipines
Tropical Cyclone Information issued by Hong Kong
Tropical Cyclone Information issued by Taiwan
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