2013年兵庫県知事選挙

2013年兵庫県知事選挙の概要

2013年7月21日に実施された兵庫県知事選挙は、現職の井戸敏三が4期目を目指し、無所属で立候補したことにより行われました。この選挙では、井戸の当選が期待された一方、共産党が推薦した田中耕太郎が前回に引き続いて立候補し、主に同じ顔触れでじっくりとした一騎討ちが展開されました。選挙の主な争点には、井戸の多選の是非、県の財政改革、さらには災害対策があげられました。

この選挙の日、同日に第23回参議院議員通常選挙も行われており、国政選挙とともに県政選挙が重なり、投票率の向上に寄与しました。2013年の兵庫県知事選挙では、井戸が自民党、公明党、民主党、社民党といった多くの政党から支持を受ける一方で、田中は共産党の支援を受けて選挙戦を挑みました。

この選挙において、各党の支援体制は特徴的でした。公明党や社民党は党本部単位で井戸を推薦した一方、自民党と民主党は、首長の多選に関する内規により県本部単位での推薦にとどまりました。このような支持の構図の中で、井戸は強力な政権与党のサポートを得て、安定した支持基盤を形成していました。

一方で、日本維新の会は独自候補の擁立を目指していましたが、彼らの支持状況の低下や内部分裂から候補選考が難航し、最終的には独自候補の擁立を断念する事態となりました。これによって、IBDIVが選挙戦を優位に進めることが可能となりました。田中は、井戸の政策を批判し、地域経済促進や脱原発を主張して支持を得ようとしましたが、強力な井戸の支持基盤に対抗するのは難しかったようです。

投票及び結果

選挙は7月21日に行われ、投票時間は朝7時から夜8時までを予定しました。また、期日前投票は7月5日から7月20日まで行われました。この選挙のキャッチコピーは「明日の兵庫に、あなたの1票を。」であり、多くの有権者に投票を促しました。

最終的な投票率は53.47%に達し、これは前回の36.02%と比べて17.45%も上昇しました。この投票率は、同日に行われた参議院選挙との相乗効果もあったと考えられます。投票者数は240万6196人で、当日有権者数は約450万1000人とされ、その中で井戸は最高得票数を獲得しました。

井戸はこれまでの12年間、県政運営の成果を強調し、再生可能エネルギーやこども園の倍増など具体的な政策を掲げたことで無党派層の支持を集めました。全国的な支持を背景に高齢・多選に対する批判があったにも関わらず、井戸は圧勝を収めました。

一方、田中は井戸の政策を批判し、庶民の生活を重視する政策を訴えましたが、井戸の強力な支持に対抗するには至らなかったのが実情です。この選挙では、田中のインターネットを活用した選挙活動もありましたが、結果には影響を及ぼさなかったようです。

開票トラブル

開票作業についてはトラブルが発生し、西宮市の投票所では投票者数が実際の票数よりも600票ほど少ないことが判明しました。これにより開票作業は一時中断され、票数の再集計が行われました。最終的には229票が持ち帰り票として処理されるなど、混乱が生じました。

その後の調査で、不備がいくつか見つかり、結果的に143票が訂正されることになりましたが、これらの問題は県全体の投票に大きな影響を与えることはありませんでした。

このように、2013年の兵庫県知事選挙は選挙の構図、政策論争、そして開票トラブルが絡み合って進行し、最終的に井戸の再選に至ったことが評価される選挙となりました。

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