2015年日本グランプリ (4輪)

2015年日本グランプリの概要

2015年9月27日に鈴鹿サーキットで行われた2015年F1世界選手権第14戦、日本グランプリ。天候に恵まれたこの大会では、各チームが熾烈なバトルを繰り広げました。

予選の展開

予選は、Q3セッションの終了間際にダニール・クビアトがコースアウトし、タイヤバリアに衝突する事故が発生しました。このクラッシュは赤旗により予選が中断される事態となりました。結果的に、ニコ・ロズベルグがポールポジションを獲得し、ルイス・ハミルトンが続いて2位を確保しました。これにより、メルセデスチームはフロントローを独占しました。

ウィリアムズとフェラーリがそれぞれ2列目、3列目を占める中、ホンダエンジンを搭載するマクラーレンは、ジェンソン・バトンがQ1で敗退、フェルナンド・アロンソもQ2に進むも14位に終わるなど、期待されたパフォーマンスには至りませんでした。

決勝の様子

決勝は晴れ渡る天候の下で行われ、気温27度、路面温度38度、湿度54%というコンディションに恵まれました。スタートでは、ルイス・ハミルトンが良好なスタートを切り、ポールスタートのロズベルグに対して積極的に攻め込みました。ハミルトンが1コーナーでロズベルグを抜き去ると、後続のセバスチャン・ベッテルやバルテリ・ボッタスがさらに迫り、ロズベルグは一気に4位まで後退してしまいました。

その後、ダニエル・リチャルドやフェリペ・マッサ、カルロス・サインツらの接触事故が相次ぎ、レースの展開は目まぐるしく変化しました。特にリチャルドは7番グリッドからの出発にも関わらず、事故に巻き込まれ、レース序盤から厳しい展開を強いられました。

レース序盤、ハミルトンはそのままリードを維持しながら、10周目には既にベッテルとの差を6秒に広げました。ロズベルグはシケインでボッタスをかわし3位に浮上し、こちらもベッテルに迫る展開となります。

29周目には、ロズベルグが2回目のピットストップを行い、その翌周にはベッテルもピットイン。ロズベルグは見事なアンダーカットを決め、これを機にメルセデスは再び1-2体制を築くことに成功しました。

最終的に、ハミルトンは一度も首位を明け渡さず、見事に今シーズン8勝目を達成。これにより、彼はF1通算41勝を重ね、アイルトン・セナと並ぶ記録を樹立しました。

結果と総評

このレース全体を通して注目されたのは、ルノーと交渉中のロータスチームでした。困難な財政状況にもかかわらず、ロマン・グロージャンとパストール・マルドナドが7位と8位に入賞し、目立った存在感を示しました。また、マクラーレンは両車完走を果たしましたが、ホンダエンジンの問題によりストレートでのスピードに厳しい局面が続き、アロンソの「GP2エンジン！」という不満の声が印象的でした。最終的に、このレースは90%以上の周回数を完走したフェリペ・ナッセ以外は全車完走で終了し、2011年ヨーロッパグランプリ以来の全車完走となりました。特筆すべきは、ハミルトンがファステストラップも記録したことで、彼の圧倒的なパフォーマンスが印象付けられました。

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