2016年アメリカグランプリ

2016年アメリカグランプリ レースレポート

2016年F1世界選手権第18戦、アメリカグランプリが10月23日、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催されました。このレースでは、いくつかの重要な出来事が発生し、ドライバーズチャンピオンシップの行方に大きな影響を与えました。

ドライタイヤとFIAの通達

ピレリは、ミディアム、ソフト、スーパーソフトの3種類のドライタイヤを用意しました。また、前戦日本GPでのマックス・フェルスタッペン選手の走行を踏まえ、FIAは全ドライバーに対して、ブレーキング時の進路変更を禁止する通達を出しました。これは、安全性の確保とフェアなレース運営を目的とした措置でした。

2017年シーズンに向けた動き

このアメリカGPでは、2017年シーズンのドライバーラインナップに関する発表がありました。ルノーはニコ・ヒュルケンベルグ選手との複数年契約を発表し、トロ・ロッソはダニール・クビアト選手との契約延長を発表しました。トロ・ロッソは、カルロス・サインツ選手と共に、2017年も同じドライバー陣容で臨むことになります。

フリー走行と予選

金曜日のフリー走行1回目では、マノーの開発ドライバーであるジョーダン・キング選手がF1初参加を果たしました。予選では、ルイス・ハミルトン選手がオースティン初となるポールポジションを獲得。メルセデスはフロントローを独占し、レッドブル、フェラーリがその後方を追う展開となりました。ジェンソン・バトン選手はトラフィックの影響でQ1敗退。ハースのエステバン・グティエレス選手はQ2で敗退し、悔しさをあらわにしました。アロンソ選手もQ2で敗退するなど、予選から波乱の展開となりました。なお、このレースではグリッド降格ペナルティはありませんでした。

決勝レース：ハミルトンの圧勝とフェラーリの失態

決勝レースは、晴天の下、ドライコンディションで行われました。ハミルトン選手がポール・トゥ・ウィンで圧勝し、通算50勝目を達成しました。ロズベルグ選手はスタートでリカルド選手に抜かれ3位に後退しましたが、フェルスタッペン選手のレースリタイアとバーチャルセーフティーカー発動を機に、ピットストップ戦略でリカルド選手を逆転しました。

しかし、フェラーリは苦戦を強いられました。ライコネン選手はピット作業のミスでリタイア。ベッテル選手は4位に終わる結果に。ライコネンのリタイアによりフェラーリには5000ユーロの罰金が科されました。対照的にマクラーレンは、アロンソ選手が5位、バトン選手が9位と好成績を残しました。アロンソ選手はマッサ選手との接触で審議の対象となりましたが、ペナルティは科されませんでした。

2016年チャンピオンシップ争い

このレースの結果、ロズベルグ選手とハミルトン選手のポイント差は26点に広がりました。また、ロズベルグ選手とリカルド選手のポイント差が104点となったことで、チャンピオンシップ争いは事実上、ロズベルグ選手とハミルトン選手の2人に絞られました。

その他

ファステストラップはベッテル選手が記録。ラップリーダーはハミルトン選手とベッテル選手が分け合いました。クビアト選手とマグヌッセン選手には、それぞれペナルティが科せられました。

まとめ

2016年アメリカグランプリは、ハミルトンの圧勝、フェラーリの失態、そしてチャンピオンシップ争いの行方を知る上で重要なレースとなりました。各チーム、各ドライバーの戦略やパフォーマンス、そしてレース中のアクシデントが、最終的な結果に大きく影響を与えたと言えるでしょう。

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