2018年の世界ツーリングカーカップ

2018 FIA WTCR： 新時代の幕開け

2018年のFIA[世界ツーリングカーカップ]]（WTCR）は、[[世界ツーリングカー選手権]に代わる新たなシリーズとしてスタートしました。最大の特徴は、TCR（ツーリングカー・レーシング）規定の採用です。これにより、より多くのメーカーやプライベートチームが参戦しやすくなり、シリーズ全体の活性化が期待されました。しかし、同時にファクトリーチームの参加が禁止されるなど、従来のシリーズとは大きく異なるルール変更も加わりました。

チームとドライバーの変遷

WTCCからWTCRへの移行に伴い、多くのチームとドライバーの入れ替わりがありました。

ポールスター・シアン・レーシングはファクトリーチーム参加禁止により撤退。ニック・キャッツバーグはBMWに移籍し、ネストル・ジロラーミはスーパーTC2000選手権へ。
2017年WTCCチャンピオンのセッド・ビョークは、イヴァン・ミュラーと共にイヴァン・ミュラー・レーシングを設立し、ヒュンダイi30 N TCRで参戦。
BRCレーシングチームは、ノルベルト・ミケリスとガブリエル・タルキーニの2台体制でヒュンダイi30 N TCRを走らせました。
セバスチャン・ローブ・レーシングはフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRでロバート・ハフとメフディ・ベナーニを起用。トム・チルトンはイギリスツーリングカー選手権(BTCC)に専念するためチームを離れました。
コムトゥユー・レーシングは、ドゥニ・デュポンとオーレリアン・パニに加え、後にフレデリック・ヴェルヴィシュとナタナエル・ベルトンも加わり4台体制に。ただし、ヴェルヴィシュとデュポンは、チーム規模の規制のため、別チームであるアウディ・スポーツチーム・コムトゥユーからのエントリーとなりました。
ブーツェン・ジニオン・レーシングは[ホンダ・シビックタイプR]] TCR (FK8) に切り替え、ティアゴ・モンテイロ]と[[トム・コロネルの2台体制。
ALL-INKL.COM ミュニッヒ・モータースポーツは3台のホンダ・シビックタイプR TCR (FK8)を投入し、エステバン・ゲリエーリ、ヤン・エルラシェ、ジェームス・トンプソンを起用。
クラフト・バンブー・レーシングはTCRヨーロッパ・ツーリングカー・シリーズへ移行。
Wレーシングチーム (レオパード・レーシングチームWRT)はスポンサーシップ変更に伴いアウディ・RS 3 LMS TCRを使用。ジャン＝カール・ヴェルネィ、ゴードン・シェデンが参戦し、レネ・ラストがワイルドカードで参戦。
M1RAはヒュンダイi30 N TCRにスイッチし、TCRヨーロッパ・ツーリングカー・シリーズへ参戦。ダーニエル・ナジが参戦。
DGスポーツ・コンペティションはプジョー・308 TCRに切り替え、マチョ・ホモラとオーレリアン・パニを起用。
チーム・ミュルザンヌはファブリツィオ・ジョヴァナルディとジャンニ・モルビデリを起用。
カンポス・レーシングにはジョン・フィリッピが復帰し、クプラ・レオン TCRをドライブしました。

レースとスケジュール

2018年シーズンのWTCRは、ヨーロッパ、アフリカ、そして東アジアを舞台に全30レースが開催されました。当初のカレンダーに、武漢ストリートサーキットでの中国ラウンドが追加されるなど、変化もありました。

ルールの変更

WTCRでは、いくつかの重要なルール変更が導入されました。

シリーズの名称は「世界選手権」ではなく「ワールドカップ」となりました。
マニュファクチャラーは車両を開発しプライベーターに販売、サポートを提供できるようになりました。
エントリー数は最大26台に制限(マカオを除く)。各レースウィークエンドに最大2台のワイルドカード枠が設けられました。
各レースウィークエンドは3レース制。予選セッションは土曜日と日曜日に実施され、レース2は逆グリッド方式でスタート。
タイヤはヨコハマ、燃料はパンタが供給。

結果とランキング

各レースの結果に基づき、ドライバーズランキングとチームズランキングが決定されました。ポイントは、1位から10位まで順位に応じて付与され、ポールポジションとファステストラップについても追加ポイントが与えられました。 詳細なポイントシステムとランキングについては、公式資料を参照ください。

2018年シーズンのWTCRは、新たな規定と多くの変更点の中でスタートした、まさに新時代の幕開けでした。多くのドラマと競争が繰り広げられ、シリーズの成功に大きく貢献しました。そして、このシリーズは、ツーリングカーレースにおける新たな基準を打ち立て、今後の発展を促すきっかけとなったのです。

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