2021年のMotoE

2021 FIM Enel MotoE World Cup: 激動のシーズン

2021年のMotoE世界選手権は、FIMロードレース世界選手権の電動バイククラスとして3年目を迎えました。このシーズンは、ディフェンディングチャンピオンであるジョルディ・トーレス選手が再びチャンピオンの座に輝き、見事な連覇を達成したことで幕を開けました。

激しいライダー、チームの入れ替わり

このシーズンでは、多くのライダーやチームの変更がありました。まず、2020年シーズン限りで引退したアレックス・デ・アンジェリス選手の後任には、アレッサンドロ・ザッコーネ選手がオクト・プラマックMotoEチームに加入しました。ザッコーネ選手の後任として、アンドレア・マントヴァーニ選手がIndonesian E-RacingグレシーニMotoEチームにデビューを果たしました。

さらに、ヨニー・エルナンデス選手がオクト・プラマックMotoEチームに加入し、4年ぶりにMotoGPパドックに復帰。エリック・グラナド選手はワン・エナジー・レーシングに移籍し、アヴィンティア・エスポンソラマ・レーシングにはアンドレ・サムエル・シルヴァ・ピレス選手がMotoEデビューを果たしました。テック3 E-Racingにはコランタン・ペロラーリ選手が加入し、LCR E-Teamにはケビン・ザンノーニ選手とミケル・ポンス選手がデビューしました。アヴァン・アジョMotoEチームには大久保光選手、オープンバンク・アスパル・チームにはフェルミン・アルデゲル選手がMotoEデビューを果たしました。また、ポンス・レーシング40は2台体制に拡大し、ジャスパー・イウェマ選手が6年ぶりにMotoGPパドックに復帰しました。

一方、マルクVDSレーシングチームは、マイク・ディ・メッリオ選手のFIM世界耐久選手権参戦との兼ね合いでMotoEからの撤退を余儀なくされました。

レギュレーション変更とシーズン中のアクシデント

レギュレーションにも変更がありました。同一週末に2レース開催される場合、Eポールでの結果が決勝レース1と2両方のスターティンググリッドを決定することになりました。これは、2020年シーズンまで行われていた、決勝レース1の結果を決勝レース2のグリッドに反映させる方式からの変更でした。

また、シーズン中盤には、マッティア・カサデイ選手が新型コロナウイルスに感染し、第5戦オーストリアグランプリを欠場。代役としてステファノ・バルトゥリーニ選手が参戦しました。

2021年MotoEカレンダーと使用車両

2021年のMotoE世界選手権は、スペイン、フランス、カタルーニャ、オランダ、オーストリア、そしてサンマリノの6会場で7レースが開催されました。全チームがエネルジカ・エゴ・コルサを使用しました。

ポイントシステムと結果

ポイントシステムは、15位までポイントが与えられる方式でした。完走した場合のみポイントを獲得することができました。最終的なライダーズランキングは、これらのレース結果に基づいて決定されました。

2021年MotoE世界選手権は、技術革新と激しい競争、そして予期せぬ事態が絡み合った、記憶に残るシーズンとなりました。各ライダー、チームの努力とドラマをぜひ振り返ってみてください。

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