2022年北京オリンピックの開会式

2022年北京オリンピック開会式：感動と革新の融合

2022年2月4日、北京国家体育場（通称：鳥の巣）で、第24回オリンピック冬季競技大会（北京オリンピック）の開会式が盛大に開催されました。午後8時（CST）に開幕したこの式典は、世界中の注目を集めました。

総合演出：張芸謀監督

2008年北京オリンピックの開会式も手掛けた張芸謀監督が、再び総合演出を担当しました。新型コロナウイルス感染症対策と寒さ対策のため、式典は2時間以内に短縮される予定でしたが、実際には22時30分頃まで行われました。

開会式プログラム

開会式前のプログラムと来賓入場

式典は、華やかなプレショーと来賓の入場から始まりました。

カウントダウン

今大会が24回目の冬季五輪であること、そして開催日の2月4日が立春であることにちなみ、二十四節気を用いた革新的なカウントダウンが行われました。雨水から立春へと移り変わる映像は、自然の美しさと時の流れを感じさせました。

国旗掲揚式

中国少年先鋒隊の徽章をつけた少年によるトランペット独奏「私と私の祖国」が流れる中、様々な民族衣装や軍服、私服を着た一般市民が中国国旗を運び、儀仗兵に引き継ぎました。その後、中国国歌「義勇軍進行曲」の演奏と共に、五星紅旗が掲揚されました。

オリンピックリングの発表：「氷と雪のリング」

氷の塊にレーザー光で歴代冬季オリンピックの開催年と都市名が英語と中国語で映し出され、最後に「2022 中国北京」の文字が現れました。アイスホッケー選手を模した出演者がパックを氷の塊に打ち込むと、氷が砕け、「氷と雪のリング」としてオリンピックのシンボルマークが出現しました。

選手入場

選手団は、オリンピック発祥の地であるギリシャを先頭に、中国語の簡体字による国名の最初の漢字の画数順に入場しました。プラカードは氷の結晶を模したデザインで、選手団の名称が英語と中国語で併記されました。日本選手団は10番目に、次回開催国のイタリア選手団は90番目に、そして開催国の中国選手団は最後に登場しました。

中華台北（台湾）選手団は「梅花旗」を使用し、会場内では「チャイニーズタイペイ」と呼称されました。トンガ選手団は、フンガ・トンガの海底火山噴火による被害のため不出場となりましたが、アメリカ領サモアの選手がトンガの伝統である上半身に油を塗った旗手のスタイルを披露しました。

入場曲には、主にヨーロッパのクラシック音楽が使用されましたが、中国選手団の入場時には、愛国歌「歌唱祖国」が演奏されました。

舞踊公演：「スノーフレークを作る」

赤いコスチュームを着たスケーターたちが中国結びを描き、大会のモットー「更快 Faster 更高 Higher 更强 Stronger 更团结 Together」の文字が地面に映し出されました。

開会宣言

北京2022組織委員会の蔡奇主席、IOCのバッハ会長の挨拶に続き、習近平国家主席が開会を宣言しました。

「人々へのオマージュ」：ショー

ベートーヴェンの交響曲第9番「歓喜の歌」が流れる中、五輪旗が入場し、人民解放軍儀仗兵によって掲揚されました。子供たちによるギリシャ語でのオリンピック賛歌の合唱、選手・審判員・コーチ代表によるオリンピック宣誓も行われました。

聖火点灯

最終ランナーである趙嘉文とジニゲル・イラムジャンが、雪の結晶型の聖火台にトーチを設置して点火しました。

主な出席者

習近平国家主席、李克強総理、蔡奇北京市党委員会書記、トーマス・バッハIOC会長、潘基文IOC倫理委員会委員長、アントニオ・グテーレス国連事務総長など、多くの要人が出席しました。

日本での放送と視聴率

NHK総合で生中継され、世帯平均視聴率は21.3%（関東地区）を記録しました。テレビ朝日でも録画放送が行われました。

2022年北京オリンピック開会式は、革新的な演出と感動的な瞬間が融合した、記憶に残るイベントとなりました。

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