2024年のFIA 世界耐久選手権

2024年 FIA 世界耐久選手権の概要

2024年のFIA 世界耐久選手権（WEC）は、国際自動車連盟（FIA）およびフランス西部自動車クラブ（ACO）によって組織される、同選手権の第12回大会です。このシーズンでは、プロトタイプレーシングカーとGTカーの二つのクラス分けが行われており、各クラスの参加車両が激しく競い合います。

シーズン日程

シーズンは2024年3月にカタールで行われる1812kmレースでスタートし、同年11月のバーレーンでの8時間レースでフィナーレを迎えます。全体で8戦が予定されていますが、昨年度より1戦増加しています。新たにイモラでの6時間レースも追加され、米国では春に「ローン・スター・ル・マン」が開催されることになりました。また、ブラジルでは2014年以来となるサンパウロ6時間レースが組み込まれています。

一方で、昨シーズンまで行われていたセブリングは開幕戦がカタールに変更されたため、スケジュールの調整により開催が見送られています。また、モンツァではサーキットの工事に伴い、ポルティマオはサンパウロへの遅れによって実質的な代替として扱われることになり、それぞれのレースも行われないことが決まりました。

エントリーとクラス

2024年には、ハイパーカークラスにおいて新たにLMHからイソッタ・フラスキーニが、LMDhからはBMW、アルピーヌ、ランボルギーニがワークス体制で参戦することになり、さらにポルシェのカスタマーチームやフェラーリの増車により、合計19台がエントリーしています。なお、LMP2クラスは前年に廃止され、ただしル・マン24時間レースにおいては最大15台のエントリーが可能になっており、この点は特例です。

また、LMGTE Amクラスも廃止され、新たにグループGT3を基にしたLMGT3クラスが新設されます。このLMGT3は原則として「1メーカーにつき2台まで」のエントリーとなっており、メーカーが選定したチームによる参加が求められています。既存のハイパーカークラスのメーカーに加えて、アストンマーティン、フォード、マクラーレンも参加し、全体で9メーカー18台のエントリーが見込まれています。

ただし、ハイパーカークラスでは前年のエントリーであったグリッケンハウスが撤退し、ヴァンウォールもFIA/ACOによるエントリー拒否を受けるなど、出場チームの状況は複雑です。また、新設されるLMGT3クラスにおいては、メルセデスとアウディのエントリーが認められず、出場メーカーのシェアに影響を与えています。

最初は「最大40台」のエントリーを予定していましたが、いくつかのサーキットではピットボックスの数が不足する事態が発生したため、最終的に「最大37台」として設定されています。

結果とランキング

WECに参加するエントラントの中で、ポイント獲得の対象となる選手やチームの結果が重要な要素となります。ドライバーズ選手権はFIA 世界耐久ハイパーカードライバーズ選手権や、LMGT3ドライバーのためのFIA 耐久トロフィーなど、さまざまなカテゴリーでの競争が展開されます。これに加えて、マニュファクチャラーズ選手権やチームズ選手権も存在し、各チームやメーカーの戦績がとても重要です。

選手権の行方は、各レース結果に基づいてポイントが累積されるシステムにより決まります。今シーズンの展開に目が離せません。

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