22mmライフルグレネード

22mmライフルグレネードについて

22mmライフルグレネードは、尾筒内径が22ミリメートルの構造を持つソケット式の小銃擲弾です。この23mmの規格は、ライフルグレネードの中で最も一般的に使われており、後に北大西洋条約機構（NATO）の標準規格として採用されました。このため、数多くのライフルがこの22mmという外径を持つフラッシュサプレッサーに適応し、ライフルグレネードの運用を可能にしています。

代表的なライフルグレネード

M9 HEATライフルグレネード

M9 HEATは、1941年にアメリカ軍で使用が始まったHEAT弾です。この弾薬は、M1ガーランドやM1903小銃にはM7グレネードランチャー、M1カービンではM8グレネードランチャーを通じて運用されました。初期型のM9 HEATは、57mmの弾頭直径と600gの重量を持ち、51mmの装甲を貫通する能力があり、射程は約70メートルです。1942年から運用が開始された改良型M9A1では、装甲貫徹能力が100mmに増強され、最大射程も230メートルに延ばされています。

M17ライフルグレネード

M17は、マークII手榴弾に似たデザインの着発信管を持つHE弾で、M9 HEATが対装甲火力を重視するのに対し、対人火力として運用される部隊もあります。最大射程は約180メートルです。

ENERGAライフルグレネード

1950年代初頭にベルギーで開発されたENERGAは、朝鮮戦争での対戦車火力の不足を受けて、アメリカ軍によってM28として採用されました。当初は専用の発射機に配備されましたが、1952年以降に改良型のM7発射機での運用も始まりました。この弾薬は1960年代初頭まで使用され、その後はM31 HEATおよびM72 LAWに置き換えられましたが、オリジナルのENERGAは改良を経てSuper ENERGAとして存続しています。弾頭直径は75mmで重さは765g、装甲貫通力はRHA換算で200mm、コンクリートでは500mmの能力があります。最大射程は300メートルです。

M31 HEATライフルグレネード

M31は、1950年代後半に開発されたHEAT弾で、主にM28を更新する目的で作られました。弾頭直径66mm、505gの重量で、装甲貫通力はRHA換算で200mm、コンクリートで400mmに達します。最大射程は約185メートルとなっており、実用性と信頼性が向上しています。

APAV40ライフルグレネード

フランス陸軍の現用弾であるAPAV40は、弾丸トラップ式構造を持ちFA-MASライフルで使用されます。弾頭の直径は40mmで、重量は500gです。最大有効射程は、直接照準時に約100メートル、間接照準で320メートルです。

AC58ライフルグレネード

同じくフランス陸軍が使用するAC58もHEAT弾で、弾丸トラップ式を導入しており、最大有効射程は約100メートルです。弾頭直径は58mmで、直角着弾時の貫通力はRHA換算で250mmです。

06式小銃てき弾

陸上自衛隊が使用する06式小銃てき弾については、詳細は公表されていないものの、射程はM31 HEATの約250-350メートルと見込まれています。

SIMONライフルグレネード

イスラエルのラファエル社が開発したSIMONは、ドア破壊を目的とした特殊ナ用途の弾薬で、アメリカ陸軍ではM100 GREMとして制式化されています。

これらのライフルグレネードは、国それぞれの軍事戦略において重要な役割を果たしており、多様な特性を持つことから各種用途に応じて運用されています。

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