3ds Max

3ds Max：3次元CG制作のハイエンドツール

3ds Maxは、オートデスク社が提供するプロフェッショナル向けの3次元コンピュータグラフィックス（3DCG）ソフトウェアです。ポリゴンモデリングやNURBSモデリングといった高度な機能を備え、精細な3Dモデルの作成、そしてリアルなアニメーション制作を可能にします。レンダリングエンジンには、バージョン2017まではmental ray、2018以降はArnoldを採用し、高品質な画像生成を実現しています。

歴史：3D Studioからの進化

3ds Maxの歴史は、1990年にリリースされた『3D Studio DOS』に遡ります。その後、『3d studio Max』を経て、現在の名称である『3ds Max』へと進化を遂げました。名称の由来は、マーケティング部門の女性社員の息子の名前にちなんでいるという興味深いエピソードも残されています。開発元であるKinetix社は、オートデスク社に買収され、現在はオートデスク社の一部門として、継続的な開発とアップデートが行われています。1999年のディスクリート・ロジック社との合併により、3d Studioの後継製品としての位置づけが確立されました。また、2005年には部署名がメディア＆エンターテインメントに変更されています。

特徴：豊富な機能と拡張性

3ds Maxの最大の特徴は、その拡張性の高さです。豊富なプラグイン群と、広範なネットワークサポートによって、幅広いニーズに対応可能です。特に、キャラクターアニメーションや映像制作、CAD製品との連携に強く、これらの分野で広く活用されています。AutoCADとのシームレスな連携機能に加え、バージョン7以降ではキャラクターアニメーション制作に特化したCharacter Studioが標準搭載されるなど、その機能は常に進化しています。

バージョン2010からはサブスクリプションサービスにて、2011からは標準機能としてCharacter Animation Toolkit (CAT) が統合されました。バージョン6で導入されたノードベースのパーティクルシステムや、FumeFX、RayFire、Krakatoa、ThinkingParticleといった強力なエフェクトプラグインの台頭により、エフェクト制作においても高い評価を得ています。かつては通常版と建築向けDesign版が存在しましたが、2016年からは一つのソフトウェア内で選択できるようになりました。言語対応に関しても、2012年までは日本語版と英語版が別々でしたが、2013年からはマルチ言語対応となりました。

バージョンアップと対応OS

3ds Maxは継続的なバージョンアップを重ね、機能強化やOS対応の変更が行われています。2014年にはバージョン2015 Extension 2、2015年にはバージョン2016、2017年にはバージョン2018がリリースされました。対応OSもWindows 7 SP1以降、Windows 8、8.1、10へと拡大しましたが、MacintoshのBoot Campを使用したWindowsでの動作サポートは2017年3月以降終了しています。各バージョンアップでは、パフォーマンス向上、新機能追加、バグ修正などが行われ、常に最新技術を取り入れています。

まとめ：進化を続ける3DCG制作のリーディングソフトウェア

3ds Maxは、長年に渡り進化を続け、3DCG制作において業界標準的な地位を確立しています。その豊富な機能、高い拡張性、そして強力なコミュニティサポートは、初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーを魅了し続けています。今後も継続的なアップデートによって、更なる進化と発展が期待されるソフトウェアと言えるでしょう。

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