560年代

560[[年代]]の概観

560[[年代]]は、西暦560[[年]]から569年までの10年間を指します。この時代は、東アジア、ヨーロッパにおいて政治的、文化的に大きな変動が見られました。日本では、古墳文化の変遷や国際関係の複雑化など、重要な出来事が数多く起こりました。

東アジアの動向

中国では、北周で皇位継承があり、武帝が即位しました。陳では、陳頊が皇帝の座を簒奪し、新たな皇帝として即位します。朝鮮半島では、新羅が百済との関係を巡って外交的な緊張が高まります。新羅は任那を滅ぼし、倭との間で軍事的な衝突も発生しました。この時期、新羅は勢力を拡大し、朝鮮半島における三国時代の様相が大きく変化しました。

日本の動向

日本では、新羅の任那滅亡にともない、倭が朝鮮半島へ出兵しましたが、敗北を喫しました。この頃、北九州で装飾古墳が盛んになり、古墳文化に新たな展開が見られました。また、畿内では埴輪が衰退し、代わって関東で盛行するなど、地域によって古墳文化に差異が生じました。さらに、西日本では群集墳が盛んに造られるようになり、古墳の形態にも変化が見られました。

565年には、「各田了臣（額田部臣）」の銘文を持つ鉄刀が島根県松江市の古墳から出土しており、当時の社会情勢や支配体制の一端をうかがい知ることができます。569年には、王辰爾の甥である胆津が白猪屯倉に派遣され、田部の丁籍を定めるなど、律令制度の基礎が形作られていったことがわかります。

ヨーロッパの動向

ヨーロッパでは、東ローマ帝国皇帝ユスティニアヌス1世が死去しました。その後、ランゴバルド人がイタリアに侵入し、ランゴバルド王国を建国しました。この出来事は、西ローマ帝国滅亡後のヨーロッパ社会に大きな影響を与えました。

文化・宗教の動向

文化面では、564年に真諦が『倶舎論』を漢文に訳すなど、仏教文化の発展に貢献しました。

まとめ

560[[年代]]は、東アジア、ヨーロッパにおいて政治的な変動が大きかった時代でした。日本では、古墳文化の変遷や国際関係の変化、律令制度の萌芽など、後の時代を考える上で重要な出来事が多く見られました。この10年間は、世界史、日本史の両面において、大きな転換期であったといえるでしょう。

もう一度検索