69丁目駅

69丁目駅

ニューヨーク市クイーンズ区のウッドサイド地区に位置する69丁目駅は、ニューヨーク市地下鉄を構成するIRTフラッシング線の駅の一つです。この駅は、69丁目とルーズベルト・アベニューが交差する地点に設けられており、7系統の列車が一日を通して停車します。地元では69丁目-フィスク・アベニュー駅という愛称でも親しまれています。

駅の歴史

69丁目駅の開業は1917年4月21日に遡ります。これは、当時のIRTフラッシング線がクイーンズボロ・プラザ駅から、現在の103丁目-コロナ・プラザ駅にあたるアルバーティス・アベニュー駅まで路線を延伸した際に新設された駅の一つです。開業当初から地域住民の重要な交通手段として機能してきました。時代が進み、列車の編成が長大化するにつれて、駅の設備もそれに対応する必要が生じました。1955年から1956年にかけて、より長い11両編成の列車が停車できるよう、ホームの有効長を延長する改修工事が行われ、輸送力の増強に貢献しました。

駅の構造

この駅は、高架構造を持つ駅であり、2面の相対式ホームと、2本の緩行線、そして中央に1本の急行線が配置された2面3線の線路構造を備えています。中央の急行線は、主に平日の通勤・帰宅ラッシュ時間帯に、都心方向や郊外方向といった混雑する方面へ向かう<7>系統の列車が通過するために使用されます。駅のホーム部分にはいくつかの特徴があります。ホームの両端部分を除いた大部分には、温かみのあるベージュ色の外壁と、それを支える緑色の柱、そして茶色の屋根が設置されており、特徴的な景観を作り出しています。一方、ホームの両端部は安全のために腰ほどの高さのフェンスが設けられています。ホーム上には、一定間隔で黒い電灯が立っており、夜間の照明として機能しています。駅名標は、ニューヨーク市地下鉄で一般的に見られる黒地に白文字のデザインで、愛称である「69th St–Fisk Av」と記されたものが設置されています。また、北行ホームの東側端には、軌道の下に位置する職員用の格納庫へと続く階段が設けられています。

周辺と線路配置

駅の構造に関連して、周囲の地理的な特徴や線路の配置も注目すべき点です。駅の東側では、ニューヨーク市と周辺地域を結ぶ主要な高速道路であるブルックリン-クイーンズ高速道路（BQE）が、フラッシング線の高架構造の下を通過しています。駅の西側、一つ隣の駅である61丁目-ウッドサイド駅との間には、かつて線路の分岐器が設置されていました。しかし、2008年に東側にある74丁目-ブロードウェイ駅との間にシーサスクロッシング（複雑な分岐器）が新たに設置されたことに伴い、この西側の分岐器は撤去されました。

出入口と改札

69丁目駅には、合計2ヶ所の出入口が設けられています。これらの出入口は、駅が位置するルーズベルト・アベニューと69丁目の交差点の、南西側と北東側の角にそれぞれ通じています。駅の改札階は中央部分にあり、きっぷを購入できる窓口が設けられています。その両側には、列車に乗車するための改札口が配置されています。改札口には一般的な回転式改札機が設置されています。各ホームへは、それぞれの改札内から階段が1つずつ接続しています。利用者は改札内を通ることで、南行ホームと北行ホームの間を行き来することが可能です。

この駅は、ウッドサイド地区におけるIRTフラッシング線の重要な停車駅として、地域住民の通勤・通学や移動を支えています。

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