7.65x21mmパラベラム弾

7.65x21mmパラベラム弾

7.65x21mmパラベラム弾（7.65x21mm Parabellum）は、.30 Lugerや7.65x21mmルガー弾とも呼ばれる拳銃用の実包です。ルガーP1900（後のルガーP08拳銃）などで採用されました。

1898年にドイツのDWM社（ドイツ兵器弾薬製造会社）が製造を開始しました。開発者はゲオルグ・ルガーとヒューゴ・ボーチャードで、ボーチャードが開発した7.65x25mmボーチャード弾の後継として登場しました。

「パラベラム」は、ラテン語の「Si vis pacem, para bellum（平和を望むなら、戦争に備えよ）」を語源とするDWM社の商標であり、同社のモットーでもありました。

7.65mmブローニング弾（.32ACP弾）や7.65mm French Longue弾と混同しやすいので注意が必要です。

設計

ゲオルグ・ルガーは、既存の7.65mm弾を改良してこの弾薬を開発しました。弾丸の重量は約6gで、ボトルネック型、リムレスです。FMJ（フルメタルジャケット）弾を使用した場合、初速は約365m/sとなります。

使用状況

ドイツ陸軍は、7.65x21mmパラベラム弾の威力が低いと判断し、より強力な9x19mmパラベラム弾に置き換えました。

1900年、スイス陸軍はルガー拳銃を採用する際、7.65mmルガーを標準の実包として採用し、1940年代まで使用しました。その後、スイス軍は同じ弾薬を使用できる国産のSIG P210に切り替え、1970年代まで使用しました。

1922年、フィンランドは7.65mmルガー拳銃（フィンランドM/23モデル）を約8000丁装備しましたが、7.65mmのまま使用されたのは一部で、多くは9mmに改造されました。7.65mmのものは1980年まで非戦闘員用の武器として保管されていました。

7.65mmルガー弾は、民間向けの拳銃の弾薬としても使用されました。例として、イタリアのベネリB80、ベルギーのFN ブローニング・ハイパワー、アメリカのスタームルガーP89などが挙げられます。

短機関銃でも使用例があります。SIGベルグマン1920（スイスでライセンス生産されたベルグマンMP-18/1）、スイスM/Neuhausen MKMS、オーストリアSteyr MP 34、フィンランドSuomi M-26などが挙げられます。

別名

.30 Luger
7.65 mm Luger
7.65x21mm
7.65x21mm Luger
7.65x22mm
7.65 mm Parabellum
7.65 mm Para

関連項目

7 mm caliber (英語): 7mm径の弾薬の一覧
9x19mmパラベラム弾: 後継の弾薬
拳銃弾一覧

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