95式自動歩槍

95式自動歩槍 (QBZ-95)

95式自動歩槍（QBZ-95）は、中国が1995年に制式採用したブルパップ方式のアサルトライフルです。中国語では95式突撃歩槍とも呼ばれます。中国独自の5.8×42mm弾を使用することが特徴です。

開発経緯

95式自動歩槍の開発は、1978年に開発された5.8×42mm弾を使用する「87式自動歩槍」が、中国人民解放軍の要求を満たさなかったことがきっかけでした。兵士からの多くの苦情に対応するため、開発要件が見直され、複数の試作銃が提出されました。

1990年には試作銃の試験が行われ、厳しい評価の結果、D案が合格となりました。その後、各機関から集められた設計者による「国家チーム」が結成され、合同で開発作業が進められました。1994年には中国人民解放軍駐香港部隊への配備要求が出され、開発が加速。1995年には試験が完了し、黒竜江省や甘粛省などで試験的な配備が開始されました。

1996年には軽機関銃モデル「95式班用機槍」が開発され、1997年には中国人民解放軍と武装警察部隊、公安特警に正式採用されました。

構造

95式自動歩槍は、ガス圧利用（ショートストロークピストン式）とロータリーボルト方式を採用しています。銃身上部に位置するガスシリンダーに発射ガスの一部を導き、ピストンを動かしてボルトキャリアーを後退させます。コッキングレバーはグリップ上方にあり、射撃に伴って前後動します。セレクターレバーは銃床左側面にあり、安全装置、フルオート、セミオートの切り替えが可能です。

年代によって仕様が異なり、初期モデルはコッキングレバーの形状やハンドガードの放熱穴の数などが現行モデルと異なります。

派生型

95式自動歩槍には、様々な派生型が存在します。

軍向けモデル

95-B式自動歩槍 (QBZ-95B): 銃身を短縮したカービンモデル。
95式班用機槍 (QJB-95): 長時間の連射に耐えられる軽機関銃モデル。
95-1式自動歩槍 (QBZ-95-1): 95式自動歩槍の改良モデル。グリップやフレームのデザイン変更、耐久性向上、セレクター位置の変更など、多くの改良が施されています。
95-B1式自動歩槍 (QBZ-95-B1): 95-1式自動歩槍のカービンモデル。
95-1式班用機槍 (QJB-95-1): 95-1式自動歩槍の軽機関銃モデル。
97式自動歩槍 (QBZ-97): 5.56×45mm弾を使用する輸出モデル。
97-A式自動歩槍 (QBZ-97A): 97式自動歩槍に3点バースト射撃機能を組み込んだ改良モデル。
97-B式自動歩槍 (QBZ-97B): 97式自動歩槍のカービンモデル。

民間向けモデル

97式自動歩槍をベースとしたセミオートモデルが、主に北米で販売されています。フルオート射撃を可能にする改造が容易だったため、販売禁止となったモデルも存在します。

QBZ-97A: ノリンコブランドで販売されていたセミオートモデル。
T97 NSR Gen.1: フルオート改造対策を行ったモデル。
T97 NSR Gen.2: T97 NSR Gen.1の近代化モデル。
T97 NSR Gen.3 / EM3516: T97 NSR Gen.2の改良型。
T97 BNS: 97-B式自動歩槍の輸出モデル。
SDM M77 Commando: ヨーロッパで販売されているセミオートモデル。
LA-K12: QBZ-97をベースとしたセミオート式ショットガン。

備品

銃剣: M9を参考にした多機能銃剣。
照準器: Y/MA 95-002など、各種照準器が使用可能。
暗視装置: 各種暗視装置が装着可能。
擲弾発射機: 91-B式擲弾発射機やLG-1などが存在する。
ライフルグレネード: 95式自動歩槍用のライフルグレネード。
空砲アダプター: 空砲弾を使用する際に使用。
サプレッサー: 複数の試作型が存在するが、実用化には至っていない。

運用国

95式自動歩槍とその派生型は、以下の国々で運用されています。

中国
カンボジア
スリランカ
スーダン
パキスタン
バングラデシュ
フィリピン
ミャンマー
ラオス

登場作品

(具体的な登場作品については、詳細な情報が不足しているため、割愛します。)

関連項目

アサルトライフル
ブルパップ方式
81式自動小銃
03式自動小銃
191型5.8mm自動歩槍
FA-MAS
ステアーAUG
* KH2002 "Khaybar"

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