960年代

960年代の概要

960年代は、西暦960年から969年までの10年間を指します。この時代は、ヨーロッパ、アジア、中東など、世界各地で政治的な変動や新たな勢力の台頭が見られた激動の時代でした。

ヨーロッパ

962年には、東フランク王国のオットー1世がローマ教皇から皇帝の冠を受け、神聖ローマ帝国が成立しました。これにより、中世ヨーロッパの政治体制が大きく変化しました。また、イベリア半島では、961年にカスティーリャ伯領が成立し、後のスペイン王国の基礎が築かれました。北欧では、965年にハラール青歯王がカトリック教会の洗礼を受け、キリスト教化が進展しました。

アジア

中国では、960年に趙匡胤が宋を建国し、五代十国時代の混乱に終止符を打ちました。これは、中国の歴史において重要な転換点となりました。また、ベトナムでは、967年に丁朝が成立し、独立国家としての歩みを始めました。朝鮮半島では、高麗の使節が対馬を訪れており、国際的な交流も行われていました。

中東

中東では、962年にアフガニスタンでトルコ系のガズナ朝が成立しました。この王朝は、後のイスラム世界の歴史に大きな影響を与えることになります。また、968年には、東ローマ帝国がアンティオキアをイスラム勢力から奪回し、約330年ぶりにその支配を取り戻しました。さらに、969年には、ファーティマ朝がエジプトに進出し、イフシード朝を滅ぼし、エジプトを支配下に置きました。これにより、中東の勢力図が大きく塗り替えられました。

日本

日本では、967年に藤原実頼が関白となり、政治の中枢を担いました。また、同年には村上天皇が崩御し、冷泉天皇が即位しました。969年には、安和の変が起こり、源満仲の讒言によって左大臣の源高明が左遷されるなど、政界の混乱が見られました。同年には、藤原実頼が摂政に就任し、政治の実権を握りました。また、冷泉天皇が譲位し、円融天皇が即位しました。


960年代は、世界各地で政治的な変動が起こり、新たな勢力が台頭した時代でした。この10年間の出来事は、後の歴史に大きな影響を与えることになりました。

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