AF (航空機)

AF ガーディアン (AF Guardian)

AF ガーディアンは、アメリカ海軍において最初の対潜戦専用航空機としてグラマン社によって製造されました。この機体は捜索と攻撃の2つの役割を担うため、設計され、初めて実戦配備されたのは1950年頃です。最終的に代替機のS-2 トラッカーが登場するまでは、対潜任務において重要な役割を果たしました。

設計と開発

AF ガーディアンの設計は1944年に始まりました。元々はXTB2Fという機体が計画されていましたが、そのサイズがエセックス級航空母艦には過剰であると判断され、1945年にはプロジェクトが中止されました。その後、F7F タイガーキャットの改良型であるXTSF-1の計画が進行しましたが、最終的には別の社内モデルであるG-70が選ばれました。このモデルはXTB3Fと呼ばれ、混合動力機として設計されましたが、性能上の問題が発生し、一部の装備が変更されることに。

XTB3F-1Sとしての機体は並列複座となり、20mm機関砲2門や4,000ポンドの爆弾、魚雷、あるいはロケット弾を載せることができました。初飛行は1945年12月19日に行われました。

1945年末にはその任務が雷撃から対潜作戦へと変更され、新たな役割に対応するために「ハンター」と「キラー」の二つのバリエーションが開発されました。「ハンター」機体は捜索用のレーダー装置を搭載し、「キラー」機体は攻撃作戦に特化した設計でした。それぞれが異なる機器が搭載されたことで、任務に応じた適切な運用ができるようになりました。最終的に、AF ガーディアンは1950年10月よりアメリカ海軍に正式に就役しました。

作戦歴

AF ガーディアンはAF-2WおよびAF-2Sという名称で運用され、合計で389機が生産されました。1952年になってからは、「ハンター」タイプであるAF-3Sが新たに磁気探知装置を装備し、さらに能力が向上しました。ガーディアンは韓国戦争において対潜呉哨戒任務に従事しましたが、その後まもなくS2Fトラッカーにその座を譲ることとなります。

特にアメリカ海軍の東海岸部では、ガーディアンが訓練基地で広範囲に使用され、実戦でもその能力を発揮しました。また、数機は消防用途として民間に転用され、特に水を投下するための航空機として利用されました。現在は、フロリダ州ペンサコーラの国立海軍航空博物館に一機が展示されています。

使用者

• - 軍用: アメリカ合衆国 - アメリカ海軍
• - 民間: エアロユニオン

主要諸元（AF-2S ガーディアン）

• - 乗員: 3-4名
• - 全長: 13.21 m
• - 全幅: 18.49 m
• - 全高: 5.08 m
• - 空虚重量: 6,613 kg
• - 最大離陸重量: 11,567 kg
• - エンジン: プラット&ホイットニー R-2800-48Wダブルワスプ
• - 最大速度: 507 km/h
• - 航続距離: 2,415 km
• - 武装: 4,000 lb 爆弾/魚雷/爆雷、無誘導ロケット弾

AF ガーディアンはその特有の設計と運用により、アメリカ海軍の歴史において特筆すべき航空機の一つとされています。

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