AFTERMIXTAPE

KREVAのアルバム『AFTERMIXTAPE』について

『AFTERMIXTAPE』（アフターミックステープ）は、2019年9月18日に発売されたKREVAの8枚目のオリジナルアルバムです。Y出し元はSPEEDSTAR RECORDS。このアルバムは、2017年にリリースされた『嘘と煩悩』以来、約2年7ヶ月ぶりのオリジナル作品でもあります。加えて、前作『成長の記録 〜全曲バンドで録り直し〜』に続く、2019年にリリースされた2作目となります。

アルバムのコンセプト

アルバムタイトルの『AFTERMIXTAPE』は、ミックステープという形式とアフターミックス、つまりブレンドコーヒーの製法を組み合わせた言葉です。KREVAはこのアルバムを自身初のミックステープと位置付けており、彼のデビュー15周年を祝う一環として制作されました。2019年には、9カ月連続リリースやバンドアレンジの作品もあったため、オリジナルアルバムのリリースは考えていなかったものの、ミックステープのアイデアが湧き上がったことから制作がスタートしました。こうした動機には、2017年のグラミー賞でのチャンス・ザ・ラッパーの受賞も影響しています。

制作過程

アルバムの制作にあたってKREVAは、心のままにトラックを制作し、そこに歌詞を載せていくスタイルを取ったと語っています。これまでのオリジナルアルバムとは異なり、特定のテーマを設定せず、様々な感情を表現する曲を作り上げました。さらに、アルバム全体の構造として、曲を短くまとめることで、全10曲で約30分という形式に仕上げられています。

収録曲の概要

1. MIX / TAPE では、コーヒー豆を攪拌する音とカセットテープの音が組み合わさったイントロになります。
2. 敵がいない国は、観客が全て自分のために来ているライブの様子を歌ったものです。
3. One feat. JQ from Nulbarichは、JQとの共作によるもので、制作は彼との出会いをきっかけに進められました。特に、KREVAバンドのメンバーである岡雄三の最後のベースプレイが収録されています。
4. S.O.S.が出る前には、KREVAが見つけた言葉からインスパイアされた女性像を思い描いて作られました。
5. アイソレーターでは、特定の対象に対する怒りを表現しており、近年のマナーの悪い人々への不満が詩に反映されています。
6. リアルドクターKは医者をテーマにし、7. 人生では過去に目を向けています。
8. Don't Stop Y'all, Rock Rock Y'allではテンポが変わるミックステープならではのアプローチが取られました。
9. もしかしないは、印象的なフレーズを基にした楽曲です。
10. 無煙狼煙は自身の日本武道館公演で初披露された曲です。
11. それとこれとは話がべつ! feat. 宇多丸, 小林賢太郎は、宇多丸と小林賢太郎を招いたコラボ曲で、彼らとの長年の関係性が活かされています。
12. 君の愛 Bring Me To Lifeは、言葉の意味に影響されて制作され、ア・トライブ・コールド・クエストのスタイルを模倣しようと試みられています。

このアルバムは、KREVAのアーティスト性の新たな側面を引き出した作品であり、様々な感情やテーマが盛り込まれているのが特徴です。ファンにとっても、新たな試みを楽しめる内容となっています。

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