ALL IS VANITY

角松敏生『ALL IS VANITY』：1991年発表の傑作アルバム

1991年7月3日、角松敏生9作目のオリジナルアルバム『ALL IS VANITY』がリリースされました。前作から1年9ヶ月ぶりとなる本作は、角松敏生自身の音楽性と才能が存分に発揮された、彼の代表作の一つと言えるでしょう。

ロサンゼルス録音によるグローバルなサウンド

本作のレコーディングは、東京とロサンゼルスの両スタジオで行われました。この国際的なレコーディング環境により、アルバム全体に洗練されたグローバルなサウンドが吹き込まれています。特にロサンゼルスでのレコーディングには、ジョー・サンプルやラリー・カールトンといった、世界的に著名なミュージシャンが参加。彼らの卓越した演奏スキルが、アルバムのクオリティをさらに高めています。

代表曲「この駅から…」を含む全10曲

アルバムには全10曲が収録されており、そのどれもが角松敏生独自の音楽性を反映した、聴き応えのある楽曲です。中でも先行シングルとしてリリースされた「この駅から…」は、アルバムバージョンではブラスセクションのダビングやイントロへのドラムソロの追加が施され、シングルバージョンとはまた違った魅力が加えられています。

他にも、「ALL IS VANITY」や「DISTANCE」といった楽曲は、後のベストアルバム『1988-1993』に収録され、さらに「DISTANCE」は、リアレンジバージョンで『TEARS BALLAD』、『EARPLAY 〜REBIRTH 2〜』にも収録されるなど、彼の代表曲として高い人気を誇っています。

充実したスタッフ陣

アルバム制作には、角松敏生自身に加え、数多くの優秀なスタッフが携わっています。プロデューサーには角松敏生自身、そして小林信吾氏、Jerry Hey氏らとの共同作業によって、音楽的な完成度を高めています。Jerry Hey氏はホーンとストリングスの編曲を担当し、アルバムに華やかさを添えています。また、小林信吾氏はストリングスの編曲を「DISTANCE」で担当しています。

エンジニアリング面も充実しており、多くの優秀なエンジニアがレコーディングやミックスに関わっています。東京とロサンゼルスの複数のスタジオを使用し、最高の音質を追求したことがうかがえます。

リマスター盤のリリース

角松敏生の活動が一時凍結された1994年12月16日には、原田光晴氏によるリマスター盤が発売されました。角松敏生自身の監修のもと、新たなライナーノーツも収録され、当時の状況や楽曲制作の裏側などが知ることができます。

まとめ

『ALL IS VANITY』は、角松敏生の音楽的才能と、洗練されたサウンド、そして豪華なミュージシャン陣の参加によって生み出された、まさに彼の代表作と言えるアルバムです。現在でも根強い人気を誇り、多くのリスナーを魅了し続けています。角松敏生の音楽に触れてみたい方、そして既に彼のファンの方にも、ぜひ一度聴いていただきたい作品です。

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