ARCADIA (THE ALFEEのアルバム)

アルバム『ARCADIA』について

『ARCADIA』（アルカディア）は、1990年10月17日にリリースされたTHE ALFEE|THE_ALFEEの14枚目となるオリジナルアルバムです。この作品は、発売当初のCDの帯に「エスニックハード」と表記されたこともあり、ハードロックの要素と民族音楽的な響きが融合した楽曲群が特徴となっています。

アルバムの特性

本作の歌詞ブックレットは36ページにわたっており、特別なブックケース仕様で提供されています。このブックレットは、通常のCDケースに比べ正方形に近い形状をしているため、視覚的にも印象的な一品となっています。また、アルバム『ARCADIA』は、THE ALFEE|THE_ALFEEの作品の中で初めて一般向けのLPが販売されなかったアルバムでもあります。作品のリリース日には、過去に発売されたポニーキャニオン時代のアルバムも同日再発売され、豪華なブックケース仕様で登場しました。

収録曲

音楽そのものに目を向けると、収録曲はすべて高見沢俊彦の作詞・作曲によるもので、その多様性が際立っています。

1. Arcadia
この曲は、1991年の大阪国際女子マラソンのイメージソングとしても知られています。

2. Masquerade Love
レコーディングに際して、タブラという楽器が使用され、独特な音色を生み出しました。

3. Rainbow in The Rain
ライブでの演奏時には、曲の前に「虹の彼方に」がしばしば引用されます。

4. Eurasian Rhapsody
こちらは、1986年にリリースされたアルバム『AGES』では歌詞が未完成だったものの、音楽そのものは既に仕上げられていました。ライブでは、坂崎がガットギターをスタンドギターで演奏することが多く、PVではリュートギターとドラムが奏でられます。

5. 流砂のように
この曲のライブ演奏時には、エンディングでキング・クリムゾンの「21世紀のスキッツォイド・マン」のイントロが演奏されることがありました。

6. Funky Dog!
興味深いことに、この曲の仮タイトルがそのまま最終的な曲名となりました。928年秋のコンサートツアー時には、犬をテーマにしたキャラクター「POCHI」がステージに登場しました。

7. My Best Friend
CD版では主に桜井がリードボーカルを担当していますが、元々高見沢が担当していた経緯があります。

8. Shadow of Kingdom
ゲーム『シャドウブレイン』のテーマ曲としても知られ、2014年にリリースされたセルフカバーアルバムに新録音源が収録されました。

9. Mind Revolution
次の曲「On The Border」との連結が特徴的で、1989年のイベントで初披露された際には、歌詞が前日まで書かれていました。

10. Flower Revolution (Slash Mix)
この曲は「On The Border」とのメドレー形式で始まるアレンジ版です。

関連作品

本アルバムからは、「ARCADIA」と「Count Down 1999」を収録したミュージックビデオも制作されています。1980年代末から1990年代初頭の日本の音楽シーンを代表するこの作品は、THE ALFEE|THE_ALFEEの楽曲の多彩さを感じさせる一枚となっています。

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