ASAHI EITOホールディングス

ASAHI EITOホールディングス株式会社

ASAHI EITOホールディングス株式会社は、大阪府大阪市中央区に本社を構える、トイレや洗面台などの住宅設備機器を製造する企業の持株会社です。2023年6月にアサヒ衛陶株式会社から商号を変更し、持株会社体制へと移行しました。東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、以前は大阪証券取引所にも上場していました。

事業概要

同社は、主にトイレや洗面化粧台といった住宅設備機器を取り扱っており、衛生陶器においては、業界大手のTOTO、LIXILに次ぐ中堅メーカーとして知られています。また、下水道などのインフラが十分に整備されていない地域においても、水洗式便所に近い使用感を実現する簡易水洗式トイレのトップメーカーとしての地位を確立しています。現在でも非水洗トイレの製造・販売を続けている数少ないメーカーの一つです。

近年では、節水型トイレの開発にも注力しており、環境問題への貢献にも力を入れています。2009年に本社工場を閉鎖して以降、生産拠点は主にベトナム、中国、韓国などのアジア各国に移管しており、海外委託生産や海外調達を積極的に行っています。ただし、製品の開発と組立加工は、香川事業所にて実施しています。

歴史

同社の歴史は古く、1716年から1735年（享保年間）にかけて、摂津国大領村（現在の大阪市住吉区）で屋根瓦の製造・販売を行ったことに始まります。その後、時代の変化に合わせて事業を拡大し、以下のような変遷を辿ってきました。

1921年：赤煉瓦、土管、陶管の製造・販売を開始
1926年：青地便器の製造・販売を開始
1935年：大阪衛陶工場を建設し、衛生陶器の製造・販売を開始
1950年：丹司製陶株式会社を設立
1952年：給水栓の販売を開始
1958年：排水金具の販売を開始
1964年：アサヒ衛陶株式会社に商号を変更
1966年：大阪証券取引所第2部に上場
1976年：タンクレス式簡易水洗式便器「ニューレット」の製造・販売を開始
1981年：大阪府南河内郡美原町（現在の堺市美原区）に本社を移転し、温水洗浄便座の販売を開始
1982年：タンク式簡易水洗式便器「サンクリーン」の製造・販売を開始
1991年：システム洗面化粧台の販売を開始
1995年：温水洗浄便座「サンウォッシュ」の販売を開始
2001年：ISO9001認証を取得し、防汚便器の自社開発を開始
2005年：市町村合併に伴い、本社所在地を大阪府堺市美原町に変更し、欧風洗面化粧台「AURA/EARL」の販売を開始
2006年：堺市の政令指定都市移行に伴い、本社所在地を大阪府堺市美原区に変更
2007年：節水型トイレ「eddy」の販売を開始
2009年：本社衛陶工場を閉鎖し、ワンピーストイレの販売を開始
2010年：ロゴマークを小変更
2011年：ベトナムに販売子会社ビナアサヒを設立
2013年：大阪証券取引所と東京証券取引所の現物株市場統合に伴い、東京証券取引所第2部に指定替え
2016年：本社を大阪市中央区に移転
2017年：ヤマダデンキとの業務提携を公表
2022年：ヤマダデンキとの業務提携に関するインサイダー取引で元社長らが逮捕
2023年：持株会社に移行し、ASAHI EITOホールディングス株式会社に商号を変更

主な製品

同社は、多様なトイレ商品や洗面所商品、サニタリー用品、福祉機器商品を取り扱っています。

トイレ商品：水洗便器、簡易水洗式便器（一部商品はネポンへOEM提供）、非水洗便器（汲み取り式便器）、便座、トイレ用手洗いなど
洗面所商品：洗面化粧台、洗面ボウル、洗面器、水栓金具など
サニタリー用品：その他
福祉機器商品：車いす対応洗面台、トイレ用手すり、介護用ベッドなど

関連会社

同社は、アサヒ衛陶株式会社をはじめとする複数の関連会社を保有しています。アサヒ衛陶株式会社は、大阪に本社・大阪支店を置き、東京、中四国、九州に営業所を、香川県に工場を構えています。

不祥事

2022年、ヤマダデンキとの業務提携に関連し、元社長の町元孝二らがインサイダー取引を行ったとして逮捕されました。町元元社長は、懲役2年、執行猶予3年、罰金200万円、追徴金1039万円の有罪判決を受けています。

脚注

詳細は、ASAHI EITOホールディングスの公式サイトをご参照ください。

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主な製品

関連会社

不祥事

脚注

関連項目

外部リンク