ATRAC CD

ATRAC CDとは、ソニーが開発した音声圧縮技術ATRAC3またはATRAC3plusを用いて音楽データを記録したCDのことです。

概要

通常の音楽CD（CD-DA）がリニアPCM形式でデータを記録するのに対し、ATRAC CDではATRAC3やATRAC3plusといった非可逆圧縮形式を採用しています。これにより、より多くの楽曲を1枚のCDに収録することが可能になりました。

ATRAC CDの作成は、ソニーの音楽管理ソフトウェアであるSonicStage上で行うことができます。例えば、ATRAC3plusの48kbpsモードを使用した場合、1曲あたり4分と仮定すると、約490曲もの楽曲を1枚のCDに収録できます。この形式のCDは、CDウォークマンをはじめとするソニー製の対応音楽プレーヤーで再生可能です。

ただし、CD-RやCD-RWに転送できるビットレートは、ATRAC3とATRAC3plusの計6種類に限られています。例えば、ATRAC3plusの192kbpsといった高ビットレートのファイルは直接転送できません。そのため、SonicStageはこれらのファイルを転送可能なビットレートに再変換した上でCDに書き込みます。この再変換の設定は、SonicStageの「ATRAC CD」書込み設定画面でユーザーが選択できます。

転送可能なビットレート

ATRAC3plus: 256kbps、64kbps、48kbps
ATRAC3: 132kbps、105kbps、66kbps

その他の情報

ATRAC CDは、音楽データを効率的に圧縮することで、より多くの楽曲をCDに保存することを可能にした技術です。この技術は、ポータブルオーディオプレーヤーが普及する上で重要な役割を果たしました。特に、CDウォークマンのようなソニー製の音楽プレーヤーでは、ATRAC CDの再生が広くサポートされていました。

関連項目

ATRAC
SonicStage
WALKMAN
非可逆圧縮

外部リンク

ATRAC
SONY CD Walkman

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